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身長48メートルの巨大少女ですけど普通のJKさせてもらっても良いんですか!?  作者: 穂鈴 えい
Ⅰ 入学

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生徒会長は巨大少女たちが嫌いみたい 5

わたしと白嶺先輩のことを天井のあった高さよりも遥か上から見下ろしてくるメイド服少女と白衣の少女。明らかにわたしたちよりも大きい。それこそ、つい先ほどまで弄ばれてきた30倍サイズの少女たちと同じくらいの大きさである。


「あの……。巨大少女って月乃様たち以外にもいるんですか?」

「いないよ」

白嶺先輩がサラリと答える。その答えを聞いて、背中にひんやりとした汗が流れる。

「じゃあ……」


普通サイズの少女たちのことが巨大に見えていると言うこと? 

「2人が大きい訳じゃないってこと……?」

不安になっていると、白衣の少女が楽しそうにこちらに顔を近づけてくる。


天井いっぱいに埋まる可愛らしい童顔ビジュ。子どもっぽい雰囲気なのにその大きさに気圧されて、その場で尻餅をつきながら、見上げさせられてしまった。


「そうだよぉ。あなたもかいちょーも30分の1サイズに小さくなってるんだよぉ」

白衣姿の女子が説明してくれる。近くで見てもニキビもなにも何もなくて綺麗な顔だけれど、まったく日に焼けていなくて、少し不健康そうな白すぎる肌だった。


「ち、小さくってなってるって……」

「わたし天才科学者の(あんず)様はなんと人間を小さくする薬を作ることができるのだよぉ」

えっへんと自慢げに杏という白衣少女は語ったけれど、それを聞いて冷や汗が止まらなくなる。


「ちょ、ちょっと待ってください!!!」

そんなの困る。ただでさえ通常の身長でも月乃様からは指先くらいのサイズでしかわたしは見えていないのに、そこからさらに小さくされるなんて! 


もはや月乃様にとっては900分の1サイズ。塵のようにしか見えないのではないだろうか。まともに視界にも入らないまま、吐息によって吹き飛ばされてしまうような小さな存在にされてしまっていると言うことか……


考えて、涙が出て来てしまった。そんな様子を見て、さすがに杏も心配してくれる。

「えっとぉ……。大丈夫?」

不安げに真上から声を出してくるけれど、まったく涙は収まらない。


「やだっ、やだっ!! 戻して!!!」

巨大な2人に泣きつくのは怖かったから、今唯一同じサイズの白嶺先輩に抱き着いた。まともに立つこともできないまま、駄々っ子みたいに足元に抱き着いた。

「助けて……」

月乃様に認識してもらえなくなるなんて、あまりにも辛すぎる。


「可哀想なことをしたかな」

白嶺先輩はしゃがんでからわたしのことをギュッと抱き締めてくれるのだった。


「まあ、安心しなよぉ」

杏がフフッと小さく笑ったことで室内の小物がガタガタと音を立てた。わたしたちの髪の毛も揺れた。


普通サイズの少女の吐息にすら影響を受けてしまうような大きさで安心できるわけがないじゃん。そう叫ぼうと思ったけれど、それより先に杏が続ける。


「それは一番効き目の薄いやつだから30分もしたら元に戻るよぉ。もうすでに眠ったり喋ったりしてるうちに30分くらい経ってるし、そろそろ元の大きさに戻れるんじゃないかなぁ」

「え?」


そう言われれば、身体が温かくなっているような気がする。てっきり感情が高ぶって体温が上がっているのかと思ったけれど、そういう感じの温もりでもなさそうな気がしてきた。


「そろそろですかね」

メイド服を着た少女が呟くと、そっと静かに部屋の上からわたしの身体を両サイドから摘まむ。ほっそりとした長い指がわたしの身体を簡単に持ち上げる。繊細な指使いだったから、先ほど巨大少女たちに摘ままれたときに比べて、まったく痛みを感じなかった。彼女たちのほうが小さい人間のことは扱いなれてそうなのに、明らかにメイド服少女の方が繊細に掴んでくれていた。


「そこにいたらせっかく作った沙織さんのお家が壊れてしまいますから」

「生徒会室と言ってくれ……」

白嶺先輩がため息をついていた。


わたしを指で摘まんだメイド服少女は、今度は彼女の脚元にわたしのことを置いた。履いているにはパンプスのような靴で上履きではなかった。杏が履いているのもサンダルだし、2人とも靴まで自由にしているらしい。


目線の先にあったのは靴だったから、改めて彼女たちのことを下から見上げるとやはり大きいことがわかる。先ほど月乃様たちと同じくらいのサイズ感に見えるから、わたしは30分の1になっているのだろう。上からこちらを見下ろしてくる顔までかなりの高さがあった。


それからすぐに身体にまた異変が発生した。

「あ、あれ……」

目線の高さが変わっていった。ぐんぐん大きさが元に戻っていく。気づけば、視線が彼女たちと同じくらいになっていた。


「よ、よかった」

安堵したわたしのことを2人ともにこやかに見つめてくれた。同じくらいの視線だと怖いどころか、可愛らしい雰囲気の2人だった。


「おかえり~」

杏がポンポンとわたしの肩を叩くのだった。


身長150センチちょっとと小柄なわたしとほとんど目線が同じくらいのメイド服少女と、わたしよりさらに低い白衣の少女の杏。あれだけ大きく見えた2人は、どうやら本当はとても小柄な少女だったらしい。

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