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魔法の解釈?

 町の外れにあるとある森、そこで何やら地鳴りのような音がなけたたましい音が響いていた。


 散りゆく草木、倒れる木々、そして何か重いものを何度も打ち付けたようにへこんだ地面。


 そこには3人の男性がいた。


「--いやー、流石っすね!おれこんな木とか絶対倒せないっすよ!」


「お前と比べるんじゃない!こいつなら当然だ」


「おい、コロニス、カーフ。お前達も少しは特訓したらどうだ?魔導祭だって出るんだろ?」


「つっても、おれらCランクっすしね。特訓とかしなくても勝てると思うんすよ。てか魔導祭今年からランク対抗になったって知ってたのに、何でわざわざランク上げちゃったんすか?低いままなら優勝確なのに」


「本当にお前は馬鹿だな。あの指宿蓮とかいう男よりも下というのがあり得んからに決まっているだろ!そうだよな--ディアス!」


 --ディアス。ディアス・ネディナ。元貴族3男であり、街で幅を利かせていた所、先程名前の出た指宿蓮に敗北した。その後家を追い出され、蓮を越える為今まさに研鑽を積んでいる最中だ。


「--まぁ、彼に負けるのが癪というのは確かだが、別にランクをあげたのはそんな理由じゃないさ。強い者と戦った方が自身の糧になるからな。勝てる相手と戦って何になる?」


「うっ・・・!まぁ確かにそうっすけど、でもどうせなら勝ちたいじゃないっすか!出来るだけ圧倒的に!」


 --その瞬間、周囲の木々が吹き飛ばされた。


「--だから、今こうして特訓している」


「あーあ、コロニスがディアス怒らせた。お前はほんとにディアスのことを分かっていない。今お前が言ったように、圧倒的に勝ちたいんだよ、指宿蓮に!そうだよな?ディアス?」


 そう言われ、ディアスは少し困ったような表情をした。


「・・・カーフ、君はオレのなんだ?母親か?」


「んなっ?!違うぞ!俺は・・・男だ!」


「そういうこと言ってんじゃないと思うっすよ。いちいち伺いたてんのがイラッとするって話でしょ。そうですよね、ディアスさん?」


「真似をするな!」


 その様子を見たディアスは、笑みを浮かべた。


「ふふっ。まぁそう喧嘩するな。それに、あながちカーフの言っていることは外れていないしな」


「おっ!ということは・・・!」


「ふっ!それでこそ俺達がディアスだ!」


「さぁ、話は終わりだ!特訓を再開する。君達も手伝え!」


「了解っす!」「ふっ!仕方ない!」


 ディアスは振り返り、ふと空を見上げる。そして蓮のことを考えた。


「(蓮、約束通り、君はオレが倒す。魔導祭で当たった時には覚悟しておけよ・・・その為にオレは--)」


「--強くなる!」


 決意新たに、ディアスは特訓を再開した。

 ----------------------

「よし!今日からはいつもの筋トレに新しくメニューを加える!ずばり、魔法の反復だ!」


「反復?何回も使うってことですか?」


「なるほど!そういうことですか!」


 アリアさんとの修行。今日からなんと、レヴィも一緒に交ざることになった。なんでもこの間の揉め事の詫びらしい。


 まぁレヴィは同じパーティーメンバーな訳だし、強くなってもらう分にはありがたさしかない。強いて言うなら、試合で当たった時にやばくなるってくらいだ。


「レヴィは理解したようだな。これからは魔法の進化を目指していこうと思う。それには感情の昂りの他に、魔法の多回数使用、それと自身の魔法の理解度というのがある。これはどちらも反復して使っていくことで条件はだんだんと満たされていく。まぁ理解度に関しては、頭を使いながらでないとなんの意味もないがな」


「多回数使用はともかく、理解度ねぇ。ゲームみたいにゲージでカンストとか分かり易けりゃいいのに。他の異世界人は結構そうしてるぞ。この世界送れてんじゃないの?」


「・・・?なに言ってるの蓮?さらに頭打った?」


 レヴィが結構辛辣なことを発してきた。


「打ってねぇよ。ただの独りご・・・てかさらにってなんだおい」


「・・・はなし、続けるぞ」


「はい。ごめんなさい」「すいません」


「分かればよろしい。さっき蓮の言っていた理解度。これは言い換えるなら、その魔法の応用方法を考えると言ったところだ」


「応用・・・吸って出してを応用・・・何しろと」


「例えばバルク、あいつはその点ではとても評価出来る。蓮は身をもって体験したと思うが、あいつは砂を出して操るという魔法を、あそこまで使いこなし、完全に自分のものにしている。それに対して蓮はどうだ?砂の魔法を持っていても相手の出した技しか使わないし、その技だって本物と比べれば全く精度が悪い」


「し、辛辣だな・・・!人に言われると結構傷つくぅ」


「事実というのは往々にして辛辣なものよ。でも受け入れることで人は強くなるの!頑張って!」


「こっちも辛辣だな・・・って、今さらっと事実って言われたぞ。何気ない口撃が一番響くー!」


「レヴィも人のこと言えんぞ。お前の魔法は蓮と比べれば慣れやすいものだ!なのにその程度とは情けないぞ!」


「うっ!・・・すいません」


「やーいやーい!怒られてやんの」


「蓮・・・お前はほんとに言えんぞ」


 その声は静かだったが誰が聞いても怒っているというであろう扱いがあった。


「はい。すいません」


「はぁ、お前らは全く。似た者同士なのは構わんがこういう時は集中しろ!」


「「似てないです!」」


「今は・・・どうでもいい」


「「はい、すいません。まじですいません」」


「では再び本題に戻ろう。まず蓮の魔法は少し複雑だ。魔法を吸収して排出する。恐らくそれ以上もそれ以下も出来ないものなんだろう」


「ん?じゃあ理解もくそもないんじゃ」


「そこで、魔法の説明をよく思い出してみろ」


「・・・体か武器に触れた魔法を吸収して排出・・・ですね。そんだけだったと思いますが」


「そう。それだけだ。だがその説明には不明瞭な点が1つある。何かわかるか?」


「不明瞭・・・?体か武器に触れた魔法・・・武器・・・?」


 と、ここでレヴィが何か思いついたのか、声を上げた。


「あっ、そういえば武器ってなんでもいいの?長さとかも際限無し?」


「そう!よく気付いたなレヴィ!流石だ。レヴィが言った通り、その説明だと何をもって武器なのか説明がなされていない」


「なにをって・・・手に持ったのが武器なんじゃ・・・?」


「人によっては空気を衝撃波として放つものもいる。それも捉え方によっては武器だ。つまり、なんでも武器になる可能性があるということだな」


「んなこじつけな・・・。」


「魔法というのはそもそもこじつけの塊だよ。例えばバルクのとこの元気坊主。あいつの施錠とかは説明のままだと空気の施錠まで出来るとは書いてないはずだぞ。それをこじつけによりレパートリーを増やしたんだ。言うなれば、魔法の理解とはこじつけによる解釈とも言えるな!」


 ・・・なるほど、エトラの例を出されるとなんとなく理解できた。確かに空気も施錠できますなんて書いてはなさそうだ。


 とすれば俺の解釈。・・・昔から頭固くてオリジナリティあるもの作んの苦手だったからなぁ、全然思いつかん。--ん?あれはどうなんだ?


「あの、吸収した魔法を組み合わすって、あれも解釈なんですか?なんとなくやってたんですけど」


「ああ!あれだって説明文にはないだろ?さっきごしつけと言ったが少し言い方を変えよう。無い物ねだりを解釈によってあるものとする。そういう意味だ。分かるか?2人とも」


「・・・なんとなくわかりました。無い物ねだりの解釈ってのが意外とわかりやすかったです」


「はい!すんごい分かり易かったです!--それじゃ次、私のお願いして・・・いいですか?」


 レヴィの魔法ねぇ。そういえば俺しらねぇや。パーティー組んだってのに逆になんでだって話だが。


「あぁ、勿論!えっと・・・レヴィの魔法は確か--」


「改めて説明しますね!私の魔法は光属性魔法--煌々(シャイニング)です!」











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