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マーダーダンジョンAI攻略記!  作者: あきらとけん
第二章:ダンジョンの仕様と攻略
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【07話】ダンジョン攻略の前提

 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽


「…ん…あ…あれ?朝?」


 目が覚め、時間を確認したら午前9時であった。

 お昼過ぎに寝たっていうのに。


「多分これも、システム的な制約に引っ張られてる…のかな。」


 おそらく、ベッドで眠ったら強制的に次の日まで寝る作りなんだろう。



<<チャリ>>


 音がするので見てみると、『キオクの宝珠』『メイレイの宝珠』が一つずつ手の中に入っていた。

 昨日のメイとの話を思い返す。


「まあ当然、夢じゃないわな。」


 あんなもの現実なら即夢判定だ。

 でもこの世界ならわりと何でもアリ。

 そんなこともあるか、って簡単に思ってしまう。

 異世界…恐ろしい…


「さて、じゃあ早速…」


<<ピロン>>


 攻略していきますかーと意気込もうとしたら、RINEの音が聞こえた。


〔起きたかー!今日から頑張っていくのじゃー!〕


 …メイだ。

 あまりにタイミングが良すぎる。

 …そういえば世界を観察しているって言ってたし、今も見てる、って事か?


〔おう、よろしくな

 起きたタイミングピッタリだったけど、見てんの?〕


〔うむ!他にやる事ないからの!〕


 …


〔頼む、ずっと見続けるのは勘弁してくれないか〕


 プライバシーも何もあったもんじゃない


〔えーじゃあワシ何してたらいいんじゃー

 何もしないのは暇!暇なんじゃ!〕


〔勇者でも見てたら?〕


〔拷問か!?〕


 …とりあえず、今は何言っても多分見る。

「見ない」って約束しても絶対見る。

 一旦諦めよう。


〔まあ一旦それはいいや。

 じゃあそろそろダンジョン攻略に向けて、色々始めるわ

 何かあったら相談するから〕


〔うむ分かった!〕


 よし、今度こそ攻略始め…


<<ピロン>>


〔なあなあ、朝ごはん何食べるんじゃ?〕


 …


〔今はお腹空いてないから食べないよ

 多分この世界だと起きたらお腹いっぱいの状態になる…んじゃないかな〕


〔おーそうなのか

 ワシはお腹が減るっていう概念がないから分からないのじゃ〕


〔じゃあ勇者の所に行ってくるな〕


 攻略を始める…


<<ピロン>>


〔ワシも何か食べてみたい〕


 知るかーーー!!!

 暇か!いや暇なんだろうけど!


 無視してやった。


<<ピロン>>


〔無視するなー!〕


 うわ観察されてるから即バレてる!

 めんどくせぇ!


 …


 その後少しやり取りしたが、無限にトークを送ってくる。

 もうキリがないから全部無視してやった。

 たまにピロンピロン鳴ってる気がするが、無視だ無視。


「さて、まずは魔法の効果確認と、今の勇者の動きを確認かな。」


 どちらも現状が分かっていないと、先に進まないしな。


「とりあえず勇者が活動を始めるまで、宿屋の前で待ってみるか。」


 昨日宿屋から出てきた時間を見るに、恐らく10時頃から勇者は活動開始するとみた。


 …


<<バァン>>


 しばらく足踏みしていると、案の定10時過ぎに勇者が出てきた。


「あ、勇者さん。

 おはようございます。」


 コクリ


 うむ、今日も無口だな勇者君!

 でも素直でちょっと可愛いぞ!


「ちょっと今日から勇者さんと一緒にダンジョン攻略したいんですが、いいですか?」


 フルフル


 あれ?拒否されちゃった。

 あ、そうか。


「あー攻略完了した時に俺が消えちゃう心配とかしています?

 それなら大丈夫です。

 勇者さんと一体化するような状態になるので、勇者さんが城に戻る時は一緒に戻るそうです。

 一体化して、俺は勇者さんのサポートする感じですね。」


 コテン?


 首を傾げている。

 珍しい反応だ。

 よくわかんないんだろう。

 というか俺自身もまだやってないからよくわからないし。


「えーと…とにかく一回試してみますね。」


 試してみる方が多分早い。


「呪文を唱えるだけでいいのかな?『ヒョウイ』!」


 呪文を唱えた瞬間、俺は半透明の状態で勇者の斜め上に浮いていた。


 おお、これが『ヒョウイ』状態か。

 浮いてるし自由に動けなくて変な感じだな。

 移動は出来ないけど体は動かせる感じかな?


「勇者さん、聞こえますか?」


 コクリ


 おお、『ヒョウイ』状態でも意思疎通出来るな!


「この『ヒョウイ』した状態で、一緒にダンジョンに入ります。

 この状態なら、勇者さんがやられちゃったり攻略完了したら、一緒に脱出出来るそうです。」


 コクリ


 お、分かってくれた。


「じゃあこのまま、出来る事を色々試してみたいんですけどいいですか?」


 コクリ


 ほんと素直だな勇者君!

 今試せる魔法は少ないけどとりあえずは…


「『リスト』」



<<ヴン>>

=============================

【キオク一覧】

 なし


=============================


 お、キオク一覧のウィンドウが開いた。

 なるほどね、これで覚えさせた行動が確認出来るのね。


 ウィンドウ閉じるにはどうするんだ?

 もう一度唱えればいいのかな?


「『リスト』」


<<ヴン>>


 やっぱりそうだ。


 ウィンドウで思ったけど、『ヒョウイ』状態だとステータスウィンドウってどうなるんだ?

 ステータス表示。



<<ヴン>>

=============================

 勇者 (セイ)

 レベル:1 HP:15/15

 武器の強さ:1 防具の強さ:0

 ちから:8/8 満腹度:100%


【アイテム】

 木の剣 E

=============================


 おお、勇者のステータスが見れるのか。

 逆に俺のステータスは見れないのな。


 ん?「セイ」って何だ?

 勇者の名前かな?


 メイに聞いてみるか。

 えーっと、この状態でもスマホ使えるのかな?


 …お、大丈夫そうだ。


〔なあメイ、勇者の名前って知ってる?〕


〔…〕


〔メイ?〕


〔どうせワシの話なんて聞かんのじゃろ〕


 無視されて拗ねてる。

 子供か。


〔無視して悪かったって

 今度時間あるときときいくらでも話聞いてやるから〕


〔…ふん…勇者の名前はセイじゃ…ふん…〕


〔ありがとう!

 いやーメイがいてくれて助かったなー!

 俺だけじゃ絶対分からなかったわー!〕


〔ふん…約束じゃぞ、今度いっぱい話してくれるって〕


〔もちろん!〕


 時間ある時ってのがいつになるか分からないけどね!


 …


 さて次は『コウドウ』と『テイシ』かな。


「勇者さん、一度2階に向かってみましょう。」


 コクリ


 勇者は頷いたあと、2階に向かって歩き出した。


 あれ?そういえば『メイレイ』使わなくても従ってくれるな。

 ダンジョン内外は別なのかな。


「『テイシ』」


 ピタッ


 お、勇者の動きが止まった。


「『コウドウ』」


 また2階に向かいだした。

 うむ、この辺は想定していた通りだな。


 …


 一旦魔法の確認はこれでいいだろう。

『キオク』と『メイレイ』は宝珠使うから今はまだ使うべきじゃないし、『サクジョ』も使うのもっと後だ。


「勇者さん、一旦大丈夫です。

 一度『ヒョウイ』を解きますね。『カイジョ』」


 勇者の横に戻ってこれた。


「ありがとうございます。

 大体想定通りなんで大丈夫です。

 これを使って一緒に頑張っていきましょう!」


 コクリ



 こうして勇者との二人三脚での攻略が始まっていく。

ダンジョンに行く前の確認作業です。


メイもセイもあまりに無垢。

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