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マーダーダンジョンAI攻略記!  作者: あきらとけん
第一章:世界の終わりと始まり
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【01話】その日俺は世界を知った

 ローグライクゲーム。

 入るたびに地形が変化するダンジョンを攻略していくゲームジャンルだ。


 よくある形式としては

 ・毎回レベル1からスタートする

 ・ランダムでアイテムが落ちている

 という特徴がある。


 毎回リセットされた状態から、様々なランダム要素を臨機応変に対応するという作りから、よくこう言われる。


『プレイヤーを成長させるゲーム』と。


 何回も死んで、ダメな事を知り、最適な行動を覚え、知識を蓄えていく。

 そういう作りをしている。


 …


 そう、死んで覚える。

 何百回も死んで、覚える。


「嫌すぎるんだが…」


 死ぬのは嫌。

 当たり前である。

 例え生き返れると分かっていても、死にたくはない。


「まて、落ち着け。

 そもそも満腹度があっても不○議のダンジョン世界と決まったわけじゃないし、仮にそうだったとしても俺がダンジョンに潜らなきゃいけない理由なんてない!

 俺は元の世界に戻れれば良いんだ!」


 目的を履き違えて危険な目にあうなんてごめんだ。


 …


 とりあえず、だ。

 スマホを持っているのは幸運だった。

 そういえばスマホを弄ったまま寝落ちした気がするから、そのせいか。


「えーっと…なんだこれ、滅茶苦茶バグってないか?」


 通信が出来ないのは想定内。

 だけれども、ほとんどのアプリがアイコンからバグっていて触れない。


 かろうじて動くのはメモ帳くらいだ。


「…まいったな、これじゃちょっと持ち運び便利なメモ帳なだけだ。

 …あれ?なんか時計の表記もおかしいな。」


 14107年3月21日 09:02


 年が滅茶苦茶だ。

 何だよ14107年って。


 …


 とにもかくにも、元の世界に戻るために情報を集めるか


「とりあえず、近くの人に話を聞いてみよう。」


 元の世界?とか理解される気がしないが、何かしらの情報が無いとどうしようもない。

 お、あの人当たりの良さそうなおじさんに聞いてみよう。


 …


 おい、ちょっとまて。


 俺が一歩進むたびに、周りも一歩動く…


 不〇議のダンジョンだー!!!!

 ※不〇議のダンジョンは1行動毎のターン制


 俺の移動もなんかおかしい!

 45度刻みで一定距離ごとしか動けん!


 不〇議のダンジョンだー!!!!!

 ※不〇議のダンジョンはマス目状のマップを8方向にしか動けない


 っていうか街の人、システムに縛られすぎじゃない!?

 いや俺自身もだけど!!

 俺の行動に引っ張られすぎじゃない!?

 自我とか無いの!?!?


「あのー、すみません。」


 とりあえずおじさんに話聞けば何か分かるかな


「なあ、アンタ知ってるかい?」


「はい?」


 …


 まさかこれ…


「い、いえ、知らないです。」


「王様がダンジョン攻略者を募ってるんだってよ。

 なんでも制覇したヤツには莫大な褒美が出るんだとよ。」


「そうなんですか。

 …ところでですね、ちょっと訪ねたいことがあるんですが。」


「…」


「あの?」


「なあ、アンタ知ってるかい?」


 嫌な予感的中!

 画一的な話しかしない典型的なNPCだ!!!


 ちょっとまて、ということはこの世界は…

 異世界は異世界でも、ゲームの中に取り込まれたとか、そういう類の物か!?


 なのでシステムからは逃れられないし、人も自我を持っていない。

 決められた言葉を喋るだけ。


 …ってことはゲームで決められた情報しか出てこないわけで、俺が元の世界に戻る情報なんて出てくるわけがない。

 行ける場所もゲームで定められた場所だけだ。


「え、もしかして早くも帰る手がかり詰んだ…?」


 こんな状況で俺はどうしたらいいんだ。


 …


 それから何人かに話しかけてみたが、どいつもこいつも「ダンジョンがー」「ダンジョンがー」とその手の話ばかり。

 つーか同じ会話を一方的に話しかけられるだけな感じなの、ひたすらに怖い。

 恐怖しか感じない。


 …


 ヤバイ、これダンジョンに行くために城に行く以外の選択肢が、今の所無い。


 まず街が小さい。

 小一時間あれば全体が把握出来るくらい小さい。


 そして街の外には出れない。

 見えない壁がある。


 さらに、この街ではこれ以上情報が増えなそうである。


 …


 いや街が小さくてある意味助かったか?

 オープンワールド並みの世界で情報を集めるとかだとそれだけで数か月かかりそうだ。

 やる事が絞られるというのも、悪いばかりじゃない。


「行くしかないか…城に。」


 これはあれか…ダンジョンクリアしないと戻れないとか、そういう感じか…?

 ダンジョンには行きたくないが、それ以外の選択肢が現状潰されてしまった。


 俺は足取り重く、城に向かうのだった。

不○議のダンジョン世界の、基本的なルール説明込みです。

分からない人も、どういう物かちょっと分かってもらえたら嬉しいですね。

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