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マーダーダンジョンAI攻略記!  作者: あきらとけん
第二章:ダンジョンの仕様と攻略
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【09話】ダンジョン攻略の改善

「おお勇者よ、死んでしまうとは情けない」


 …ちゃんと勇者が死んだら一緒に城へワープ。

 とりあえずよかった。


 そんで死に戻りしても『ヒョウイ』状態継続か。

『カイジョ』しない限りずっとこの状態なんだな。


「これで2億4716万1回目の挑戦じゃ。

 次こそはしっかり攻略してまいれ」


 お、千の位が丁度繰り上がって、回数が分かりやすい。

 今後の目安になるね。


 …


 さて、ひとまず一回ダンジョン行ってみたわけだけど、まだ分からない事が多いな。

 流石に死ぬのが早すぎた。


 けど難易度的には序盤から鬼ってわけでもなさそうだな。

 これなら改善していければなんとかなるかもしれない。


「でもまだ、セイの行動が分からな過ぎて、何処から手をつけていいか分からないな。」


 現状分かってるのは

 ・近くの物に最短距離で近づく

 ・目の前の敵を攻撃する

 ・アイテム(未鑑定品)をすぐ使う

 くらいだ。

 もう少しサンプルが欲しいな。


 …


 まーとにかく回数重ねるしかないか。


「よしセイ、どんどん行こうか!」


 コクリ


 2回目のダンジョンにレッツらゴー!



 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽



<地下1階>


「まずは『テイシ』っと。

 えーっと今回の部屋は…お、いきなり階段があるな。」


 一番近くに階段。

 少し奥にアイテムが落ちてる。

 細長い宝珠か?なんだあれ?


「よし、敵もいないしあのアイテムを確認しよう。

 『コウドウ』」


 セイはアイテムの方に移動…してくれない!

 階段に一直線だ!


「ま、まてセイ!階段はまだ早い!

 まずはアイテムを!ああー!」



<地下2階>


「て、『テイシ』…」


 アカン、即降りはアカン…

 その階のアイテム回収と、なにより敵を倒してレベル上げしないと…


 …いやひょっとしたら敵の強さがずっと変わらないのかもしれない!

 レベル上げしなくても大丈夫なのかもしれない!

 なにせセイは10階までは行ってるんだ!


 …


「うおおい!この階も目の前に階段あるよ!

 …しかしその奥に敵!紅玉丸!

 アイテムは無視したが敵には突撃するかもしれない!

 よし、『コウドウ』!」



<地下3階>


 …ですよねー…

 知ってた。


 多分近くの物が何か、遠くの物が何かとか関係ない。

 一番近い物に向かっていく。

 それが基本だこれ。


「あっ!止めるの忘れてて考えちゃった!」


 勝手に動き始めるセイ。

 少し遠くにいる弓を持ったウサギ。


<アロラビーは矢を飛ばした 勇者に8のダメージ>


「ぶっ!

 いってぇ!

 こちとらレベル1でHP15だぞ!!」


 しかも多分遠距離攻撃相手でも、セイは真っすぐ突っ込む。

 もしかしなくてもこれは…


<アロラビーは矢を飛ばした 勇者に7のダメージ>


<勇者は死んでしまった>



 ▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽▲▽



「おお勇者よ、死んでしまうとは情けない」


 …


〔なあメイ、セイは本当に10階まで行ったのか?〕


〔そうじゃぞ〕


〔今の感じだと絶対無理な気がするんだけど〕


〔たまたま連続で目の前に階段があってすぐ降りてたのじゃ〕


 Oh…そういう事ね…

 100%運じゃないか…


 …


 …


 …


 その後、何回かダンジョンを周回し、大体セイの行動が把握出来てきた。


 ①部屋にある一番近い物から順番に近づく

 ②敵だったら攻撃、アイテムだったら使用、階段だったら降りる

 ③部屋に何も無くなったら、ランダムな通路から次の部屋に移動


 基本これだ。

 かなりシンプル。


 アイテムの種類もどういうタイプがあるかちょっと分かってきた。


 ①装備品(剣・盾・腕輪)

 ②1回使い切り宝珠(対象、範囲まちまち)

 ③複数回使える宝珠(必ず前方1体対象)

 ④使えない宝珠(用途不明)

 ⑤水玉飴(食用)


 今の所、この5つに分類される。


 宝珠のタイプは、形状と未識別時の名前で判断が付く。

 1回の物は丸に近い形で、色の名前がついている。(赤の宝珠等)

 複数回の物は棒状で、形状の名前がついている。(細長い宝珠等)

 使えない物は菱形で、概念の名前がついている。(力の宝珠等)


 そして未鑑定時の名前は毎回ランダムで付けられる。

 今回は赤の宝珠が火球の宝珠だったが、次回は青の宝珠が火球の宝珠かもしれない。

 使ってみるまで判別がつかないのだ。


 使えない宝珠は、現状何に使うのかサッパリだ。

 使っても「この宝珠は使えない」のメッセージが出るだけ。


 …


「さて、基本的なことは結構分かってきたな。」


 魔法の効果、セイの行動パターン、ダンジョンの仕様。

 今把握出来そうな事はそこそこ把握出来た。


「そろそろキオクの宝珠を使っての改善、やってみるか。」


 今のままだとラチがあかない事は分かった。

 問題は山積みだ。


 その上で、何を優先して改善すべきか。


 大きな問題点はこの3つ。

 ①戦闘で生存率が上がる立ち回りをしない

 ②レベル上げ兼アイテム集めをしない

 ③アイテムを有効活用しない


 …どれの改善が最優先か…

 1回の『キオク』で一番効率が上がるのは何だ?

 不○議のダンジョンで一番重要な事ってどれだ?


「…とりあえずアイテム有効活用は置いておこう。」


 アイテムは重要だが、序盤は無くてもなんとかなる。

 基本的に敵はフィジカルで殴り倒せる。


 一応、拾ったら使ってはくれるから効果は把握出来るし、有用な効果を得る事も出来る。


「序盤は未鑑定品を有効活用するの難しいしな。」


 未鑑定品の場合、それが何か把握出来てからしか有効活用しにくい。

 つまり、鑑定が色々出来た中盤からの重要性が高い。

 正直、今必要かと言われたら必要じゃない。


「立ち回りとフロア探索…どっちが重要か…」


 これは難しい。

 どっちが欠けてもどっちかで事故る。


 でも今は情報を集める事と、キオクの宝珠を集める事を優先と考えると…



「…『キオク』、1フロア内で行ける全ての部屋を確認し、アイテムを全回収してから次の階に進む。」



 キオクの宝珠が消え、パアァッとセイに光が射した。


「…これで覚えたかな?『リスト』。」


<<ヴン>>

 =============================

【キオク一覧】

 ・1フロア内で行ける全ての部屋を確認し、アイテムを全回収してから次の階に進む


 =============================


 よし、登録出来てる。


 下の階層になってくると全部見る余裕無かったりするけど、基本的にはこれが必要だ。

 敵がいれば戦ってくれるので、レベルも上がる。

 アイテムの情報も増える。

 キオクの宝珠が拾える確率も上がる。


「今の状態ではこれがベスト…なはず!」



 セイの行動改善が始まっていく。

ついに始まった行動登録。

登録したい事の選択肢が多すぎる。

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