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黄泉がえり  作者: たま


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2/10

勢ぞろい

「もう、久々帰ったら、なんか?騒がしいなあ〜

って…ギエエエエエエエエエエーーーーーーーッ!オバケーーーーッ!!」と真っ赤なベンツから派手なオバケみたいなオバさんが降りてきて、織子を見て庭の砂利に尻もちついて後ずさる。

「…なんか、また一際(ひときわ)五月蝿(うるさ)いのが現れたけど…自分の顔でしょ?オバケは!」織子が小さな声で言ったが、

「もう!お姉ちゃん!ほんとに失礼だから!」妹の冴子(さえこ)が叱る。

「ヘイヘイ、失礼しやした〜」と頭を掻いてその場を退散した。

父と母が広間で説明し終えた頃に現れる。

「玄関先で見た時、とうとう幽霊見たと覚悟したよ〜織子ちゃんって言うの?

見かけは妹の美沙ソックリやけど、格好とか全然違うし性格悪いんやて?」顔のデカい化粧の厚い叔母さんがケタケタ笑う。

「アハハハ、顔はマシなんですけど。口と性格だけ悪くて〜アハハハ」と頭を掻く。

「…………ホントに!美沙と全然ちゃう!」と3番目の姉の貴和子(きわこ)叔母さんが隣の色白メガネの旦那さんに寄りかかる。

「まあまあ、そんな性格まで一緒だったら本当に怖いで。これで別人やと良く分かるやん?」と化粧オバケの貴和子さんを慰める。


「これでやっと皆勢ぞろいやね。ささっ、舟島さんのお料理も来たしご飯にしましょう。お父さん」祖母が声を掛けると祖父もうなづく。

「皆、遠い所をわざわざ良く来たなあ〜

わしら2人が揃ってお前らを迎えられる日がまさか来るとは思わんかったよ。乾杯」と祖父が音頭を取った。


上座に祖父祖母と並び、奥から織子の父母とその横に先ほどの次男坊とその奥さん、反対側に派手な化粧オバケの叔母さんと旦那さん、そして雅紀叔父さんが並ぶ。 

従兄弟達の中では年長の織子と冴子、それに次男坊の家の中学生の双子の男の子2人が初めて見る織子に好奇心いっぱいみたいだ。

派手な化粧オバケの叔母さん、貴和子夫婦には子供がいないようだ。

大人達は酒盛りを初めて楽しそうだ。

昔は祖母が率先して動くので織子の母も手伝ってたようだが、母も会社では係長でたまの休みまで立ち働くのはキツいと父からお願いしたようだ。

祖母も膝をやられてからは仕出し屋さんに頼んでお金を母も出している。持ち寄りの枝豆山盛りと宅配お寿司だけクーラーボックスからそのままテーブルに置いた。

クーラーボックスを次男家も持ってきてくれてビールなどを縁側からからテーブルに並べてくれる。

今回は大人達で話し合い、共働きばかりなのでお互い負担にならないようにしてくれたようだ。

雅紀おじさんは酒盛りに加わらないで下座の子供チームに来てくれた。

「いいの?叔父さんも飲まなくて?」織子が聞くと、

「家の風呂が小さいしこの人数だと風呂の水も汚くなるしな。皆を9時になったらスーパー銭湯へ運ばないといけないんだよ。

それに貸し布団屋で借りてきた布団を車から各家族に割り振られた部屋に運ばないとな。

貴和子姉さん達は2階だから自分で運べと言ったのに

顔だけじゃなく身体も大きくなって無理だと言うしなあ〜旦那はヒョロイし。」雅紀叔父さんは末っ子で色々頼まれて大変なようだ。

「よし!手伝うよ!どうせ子供はやること無いし!

お布団運ぼうよ!皆やるよね?」織子が音頭を取る。

食べ終わってヒマしてた子供達は雅紀叔父さんのワゴンへ向かった。

「スイカ切ってあげるから頑張ってね〜」後から母と次男坊の奥さんの声が響いた。

織子には初めて会う人ばかりだが、まあ田舎のこんな体験も1回くらいなら良いか?と思えるようになってきた。



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