閑話その16
閑話その16
父さんを壊すのは私なのに……先に、あの女が壊しやがってぇぇ!!
「父さん、聞いてる? 私に母さんがいないのは父さんのせいだって……未だ理解していないの? 年長の私に言われるとか、馬鹿なんだね」
父さんが母さんの話をする際に名前を言わない。
言うのはただクソビッチとだけ……私にだって分かるっていうのに、父さんと来たら脳がないのか虐めが犯罪だということを理解していない。
母さんを虐めた奴を皆殺しにするまで死ねない。
せっかくもうすぐ父さんを殺す計画が上手くいきそうだったのに、先に壊されたら面白くない。
たとえ母さんが帰ってこなくても、勝手に動く……趣味も兼ねているからね。
「父さん、じ~っくり楽しんでね」
反応つまんないな。
もうすぐ小学生になるんだから年長さんの間に出来る限り楽しまないとね。
良い子ちゃんの演技も大変なんだから……今なら演じなくても楽しめるってものよ!!
「ギャハハハハハハハハ!!」
あの女も師匠と同じ魔葬少女なのは、あの治癒力を見れば分かる。
私には魔法とやらは使えないけど、師匠の眷属として……身体能力で負けるわけにはいかない。
回想
「魔葬少女の眷属はどうなるのかを君たちで試させてほしい。蛍ちゃんの娘と日暮さんの弟さん。日暮さんの弟さんには時間加速で君と同じ歳にするから、きょうだいとでも思ってこれから過ごしてほしい」
これが師匠との出会いで真の家族との出会いでもある。
弟は加速で歳を取っただけなので、記憶自体はない。
師匠と弟の時間は最上で父さんなぞとは比べ物にならないほどだった。
師匠の名前は時貞美里だ。
とは言っても、魔葬少女時代のという言葉はつくけれど。
師匠の魔法は時の支配らしく、いつでも魔葬少女時代に戻ることや魔物という姿になることも出来るという。
私は魔葬少女候補の卵と呼ばれ、弟の玲司は魔人と呼ばれる存在になった。
師匠曰くこのことは上層部も知らないことだという。
私と玲司は特別な存在なのだと……そう言ってもらえた時は生きる意味を与えてもらえた気がした。
それと同時に母さんの復讐を代行出来るという慢心さえ生まれた。
だがそれが計画の始まりでもあった。
当時四歳の出来事である。
回想終わり
残りは父さんだけなのに、楽しみが潰されるなんて屈辱だ。
するといつもと違う猫の姿の師匠が転移してきた。
「今回は違う姿なんですね」
「この姿を見せるのは初めてだったね、これは契約霊ミサトの姿なんだ」
契約霊とは確か少女と契約し魔葬少女を増やす役割だったかな。
「師匠、今回は何用ですか」
「卵とはいえ回復手段が少ないのは困ると思ってね。魔法に代わる手段として錬金魔術を伝授しようと思ってね」
錬金魔術……使えるものは何でも使う。
「教えて師匠」
師匠のことだ、玲司にはとっくに教えているだろう。
必ず私は羽化してみせる、魔葬少女とは別の道で。
玲司と一緒に……双方親のことを知らないけれど、知ったとしても私たち家族ならこの世界を変えられる。
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来る時にしますね




