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【一万二千PV感謝ですっ!】魔葬少女【連載版】  作者: 暗黒神ゼブラ


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第五十四話

第五十四話



僕と朱莉が魔女様に会うのは以前『未熟』と言われて以来だ。


本来なら正式な魔葬少女になるための試験で会うはずなんだろうけど、予想外のことが起こりすぎた。


魔女様は僕と朱莉を見るなり口を開いた。


「あと一歩のところまで成長しているようですね」


僕は魔女様に一般人の母さんに回復魔法を使ったら記憶が消えたこと、魔法を使い始めたことなどを話した。

その上で前例や対処法があるのかどうかも質問した。


「それで中途半端だったのね。一般人の前例は存在一例だけなら存在する魔葬少女の類似事項なら存在する」


前例が一例しかないのなら、正しいのかどうか分からない。

だけど、試すしかない。


「その一例と類似事項を教えてください、魔女様」


魔女様の口から出てきたのは、希望の魔葬少女が魔物を魔葬少女に戻した際に戻された側が壊れたという話だった。


魔物から魔葬少女に戻った前例はあるのか……ならば契約前に戻れる可能性もあるのではないか。


「その希望の魔葬少女に頼めば母さんを治せませんか?」


魔女様は首を横に振り一言『堕ちた』とだけ呟いた。


そのあと魔女様は一般人の前例である一例について話した。


「つまり私だ」


この空間にいた人間が皆、理解が追いつかない表情をしており、魔女様が説明を始めた。


「唐突になるだろうが自己紹介させてもらう。私は香取愛菜(かとりまな)


魔女様が自己紹介をしている最中だというのに香取の苗字が気になって仕方ない。


「その様子だと母には会ったのだな」


僕はそのことについて問い詰めた。

魔女様であろうが、もし香取雛と関係があるなら……情報を聞き出さなくてはいけない。

朱莉を踏みつけたのだから…………しかし今は私情で母さんが治せる可能性をなくすわけにはいかない。


「質問に答えようか、私の母は香取雛……夢を使う魔葬少女であり、荒川咎から最初に魔法を教わった人物でもある。私は香取雛が魔葬少女時代に作った子供だ。現在は咎の件で母とは相容れなくなり絶縁している。咎は止めるべき敵だからな」


魔葬少女でも子供は作れる……ちょっと待って香取雛って確か琴桐さんの情報だったら百五十年前の誘拐事件の被害者に含まれていると書かれていた。


この人何歳なのだろうか?


「驚くのも無理はない。私は魔葬少女と人間の子供だ。実際には母はあやかし少女の肉体を持っていたようで、その影響が強く遺伝したのだ」


魔女様は続けて驚くことを言い始めた。

いや今でさえもう頭がパンクしそうなんだけどね。


「私は契約はしていない」


そう言ったのだ、聞き間違いじゃない。

はっきりとそう言った……意味が分からない、どういうことなのほんと。


……契約はしていないということは別の何かはしているのだろうか?


「魔女様は契約はしていないと仰いましたが、別の何かはしておられるのでしょうか?」


僕が質問すると、首を縦に振った。


「妖怪の使役だ」


妖怪の使役……妖怪の使役!? 妖怪って存在したの!?


…………一旦落ち着こうか僕。


「魔女様、詳しく教えてください」


どうやら魔女様は生まれつき魔法が使えたようで、記憶がなくなることはなかったそうだ。


その代わり他者を傷つけることへの抵抗が全くなく倫理観が欠如していたそうだ。


そこで母親である香取雛の日記を見つけ、そこにあやかし少女のことや荒川咎のことが記されており、普通になるために妖怪を探したとのことだ。


「そこで私が使役したのが、見越し入道と空狐、そして魔女だ。私が魔葬少女ではなく魔女様と呼ばれる所以は大きくそこにある」


魔女様曰く空狐から一般常識と上手い騙し方を見越し入道からは反面教師とするために人を見下すような言い方や悪事を学び時折の人助けの仕方を学んだ。

そして魔女からは呪術、魔術、知恵、そして異端と呼ばれにくい所作を教わったという。


そうなると魔女様は呪術、魔術、魔法が使えるということになる。

ただでさえ魔葬少女自体がめちゃくちゃなのに上に行くほどおかしくなるということなのか。


その後魔女様は母さんにも妖怪を使役すべきだと説明し始めた。


そしておすすめは雪女だとも。

理由としては執念深さ=記憶力につながる可能性があるとしてだ。

水の魔法とも相性が良いのも理由だそうだ。


「しかしそれが上手くいくとしても、雪女をどうやって見つけるんですか?」


僕が問いかけると、お母さんは私たちに任せてと一蹴されてしまった。


「使役するにしても代償が必要なのではないですか?」


魔女様は使役さえすれば代償はないというが、使役するということは戦ったりするのではないか?


さっきから引っかかる事ばかりだ。


でも可能性があるのなら、試してみるしかない。


僕と朱莉の案はその後にでも出来ることだろうから。


そこで僕は心の中で朱莉に話しかけた。


『朱莉、母さんにGPSみたいな機能で追えないかな』


『私たちのお義母さん(お母さん)だから、愛の魔法の対象にはもしかしたら出来るかもしれない。その辺りはお姉ちゃんに聞いたほうがいいと思う。お姉ちゃんは私の居場所から何まで知れるぐらいの魔法だから』


『なら次の目的は僕が怪我をさせた人に謝った後にお姉さんってことでいいんだよね』


『それでいいと思う。居場所が分からないのが難点なんだけど、風香ちゃんは分かったりする?』


『恐怖の魔法を使えばなんとか分かると思う』


『それじゃあこの後謝りに行こうか』


あやかし少女ってどこかで聞いた覚えがある。

『私たちが知ってるのは"あやかし少女"だ』


浅霧さんが言っていたものじゃないか。


あやかし少女を知っている浅霧さんと霧谷さんは何か関係しているということになる。


話を聞かなければ……母さんのためにも僕と朱莉のためにも、絶対に必要になるはずだ。


読んでいただきありがとうございます!!

更新は出来る時にしますね

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