第四十六話
第四十六話
僕と朱莉は焼肉に来て驚いていることがある。
「そこの店員、取り皿が来てないんだけどなるべく早く持ってきなさい! ちょっと香澄、これはもうちょっと焼いた方が美味しくなるの。朱莉ちゃん、アンタのカルビもう焼けてるから入れなさいよ」
愛海さんは呆れながらも朱莉のお皿にお肉を入れ始めた。
愛海さんって凄い仕切ってくれる上にものすごい気がきくんだ……訓練の時と違いすぎて意外だな。
支配欲はここでも発揮されるのか……いやそうだよね、僕の恐怖も朱莉の愛も日常生活の感情なんだから……にしても、印象が良い方向に変わる。
「風香どないしたんや? 意外そうに愛海をじーっと見て、愛海は日常生活やと案外まともなんやで。こんなでも生徒会長やからな愛海は」
香澄さんを睨んだ愛海さんは突然席を外した。
愛海さんの姿が見えなくなって香澄さんが僕と朱莉に囁いた。
「お二人さん気づいてるか、愛海のやつ支配を使ってないんやで」
そういえば声を聞いているのに誰も支配されていない。
すると香澄さんがその理由を説明してくれた。
「これでも愛海はお二人さんのことウチより心配してたんやで、意外に見えるやろ。やけどな、愛海にはな自分の感情に嘘つき続けて死んでもうた子がおったんよ。……まあ愛海とウチの親友だったんやけど、お二人さんが感情に嘘つかずに付き合い始めた言うたから今日ばかりは楽しんでもらおうって考えてるわけやな愛海のやつは」
その話をしている香澄さんの瞳には涙が浮かんでいて、話してもらっても良かったのか不安になってしまった。
「ちょっと香澄、全部聞こえてる」
戻ってきた愛海さんは香澄さんに気を遣い、僕と朱莉に支配を使用した。
「今の話は聞かなかった、良いわね」
「「はい」」
「別にええやん、愛海」
「香澄が辛いんだから、どう考えてもダメなことぐらい分かりなさいよね」
網からパチパチ音がなり始め二人を見ると……二人の涙が落ちた影響だった。
そして僕たちがある程度食べた時、愛海さんが感情コントロールで気をつけることを条件として教えてくれた。
「気をつけることは四つある。
第一条件として感情に素直になること。
第二条件に感情の増やす方法を最低三つは用意すること。
第三条件として相方に隠し事は出来る限りしないこと。
これは私の主観だけど、第四条件は相方と付き合ってる場合は無意識の欲求にも目を向けてどんな欲求も我慢しないこと。私で言ったら香澄を傷つけたいと思ったのならエッチをしたりしてる。付き合ったばかりの二人ならキスから始めるのが良いと思うわよ。欲求が溜まりすぎても感情には影響があることも刻んでおきなさい」
僕は愛海さんに歪んだ感情に思ってしまった朱莉の絶望が見たいになったらどうすれば良いのか相談したら、案外簡単な答えが返ってきた。
「それならゲームをすればいいだけじゃない。色んなゲームがあるのだから表情だって色々見ることが出来るじゃない……もしかしてそんな簡単なことにも辿り着かなかったとでもいうの?」
僕と朱莉はゲームとかあまり知らないけど、二人で選ぶのも楽しそう。
だけど、僕はゲーム機自体持っていないと困っていると朱莉が愛海さんに質問してくれた。
「私と風香ちゃん、ゲーム機持ってないのだけだ、おすすめってありますか?」
香澄さんと愛海さんは揃って
「「MSG4やな(しかない)」」
そう教えてくれた後、愛海さんがさらに情報をくれた。
「ゲームに関してだと久蔵に聞くのが一番良い。絶対に私たちより詳しいからそうしなさい」
僕と朱莉にとってこの焼肉は有意義なものとなった。
別れ際香澄さんが僕と朱莉に一万円ずつくれた。
「これならジャンクにはなるんやけど、買えるはずやで」
コンコン
「香澄、もう二万渡しなさい」
「ウチにはきかんの忘れてないか!?」
香澄さんは愛海さんに言われ、もう二万ずつくれた。
「これでゲーム機とソフトが買えると思うから我慢せずに存分に楽しみなさい」
「置いてかんでや愛海〜!!」
そして香澄さんと愛海さんと別れた僕と朱莉はゲーム屋さんに向かった。
なんだか、こんな平和が続いてたらその分……怖いな。
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来る時にしますね




