閑話その8
閑話その8
風香ちゃんに黙っていることがある。
私の魔法の真価は自らの命と引き換えに愛する人の命を救うこと。
たとえその愛する人が死んでいても蘇らせることが出来る。
まあこれは呪術を加えたからそうなってるんだけど、沙知ちゃんとお姉ちゃんには多分気付かれてる。
その魔法を使う状況になって欲しくないけど、この魔法があれば風香ちゃんが堕ちたとしても人間に戻せる。
風香ちゃんだけでも"普通の生活"に戻すことが出来る、巻き込んだ私が戻すのがせめてもの償い。
本当は私だって風香ちゃんと付き合いたいし結婚もしたい……風香ちゃんとずっと一緒にいて幸せになって養子をもらって一緒にお迎えに行って…………そんなことばかり考えてちゃう、ダメだな私は。
最近風香ちゃんは私に向けた感情が変わってきている。
私にとってそれ天にも昇るぐらい嬉しい反面、利用されそうで怖い。
私は風香ちゃんが好き、世界で一番好き。
風香ちゃんのためならなんだって出来るし……実際してきた。
愛の魔法は、愛の強さほど強力で出来る範囲も広くなる。
そしてこれから考えることは誰にも言っていない秘密
風香ちゃんとLIOMしていた時にはすでに魔物に殺されている。
風香ちゃんへの愛で蘇りはしたけど、その時にゲームでいうところの残機みたいなものが私にはあることを知った。
私の残機は残り一つ、これで普通の人間といっても差し支えないとは思う。
風香ちゃんには、私みたいに後悔してほしくない。
あの時心底後悔した。
『私が風香ちゃんのこと愛してるってもっと分かってほしかったなぁ。もっと気持ちを伝えて……一緒に居たかったな。こんな中途半端で死にたくない、もっと一緒に過ごしたい』
風香ちゃんのことを振り回してばっかりで直接好きって言えなかった。
だから私は積極的に伝えるようにした。
……誰にも言わなくても考えてる時点でお姉ちゃんには筒抜けだよね。
私、風香ちゃんと一緒にいられて幸せなんだ。
だから風香ちゃんには生きていてほしい。
私の魔法があれば、風香ちゃんだけでも元の生活……とまではいかなくても、普通の生活には戻ることが出来る。
一緒に元の生活に戻ろうって約束には反しちゃうけど、やっぱり風香ちゃんには生きてほしい。
そのためなら私の命なんて軽いものだから。
「ねえ風香ちゃん私さ、本当に風香ちゃんのこと好きだからね! 調査頑張ろー!!」
「うん、頑張ろう。まずはどこから調べようか?」
「風香くん、朱莉くんの二人が調べるなら奥から二番目の住居をお願いしたい」
「うん、私と風香ちゃんに任せてよ! 早く行こう風香ちゃん!!」
『ちょっとそんな引っ張らないでよ。せっかくなら一緒に足並み揃えて歩きたいのに』
本当風香ちゃんって可愛い
「風香ちゃん、愛してるよ」
「朱莉、何か言った?」
「風香ちゃんのこと好きだなぁって言っただけだよ」
「もう朱莉!!」
多分調査を続けていれば一緒にいられることもなくなる。
だから私は風香ちゃんに愛を伝え続ける。
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来る時にしますね




