第三十話
第三十話
僕と利根島さんは霧谷さんから鏡の説明を受けた。
ちなみに最初は浅霧さんが説明してくれてたんだけど、僕たちがよく理解できなかった様子を見て霧谷さんが代わってくれた。
「……とまあこの鏡は雲外鏡という名の妖怪なのさ」
妖怪ね、うん……うん?
いやあやかし少女の説明をされた後だから、妖怪関連でも多少、いやだいぶ驚くけど僕と利根島さんが通っている学校のトイレの鏡が雲外鏡って妖怪って突然言われても、すぐには受け入れられない。
「そろそろだな」
浅霧さんは何かを待っていたのだけど、まさかそれが鏡が光るのだとは思ってなかった。
鏡には輝きと同時に視界に入れたくない未来の光景が映し出されていた。
それは僕と朱莉の肉体が溶け落ちている光景だった。
僕と朱莉の驚く声より浅霧さんの驚く声の方がデカすぎて耳がつんざかれるかと思ってしまった。
「風香と朱莉が溶けてるだと!?」
いやアンタが驚くんかいとツッコむことで朱莉が溶けている未来から目を背けてしまった。
目を背けてはならない事実であることは僕自身で理解している、だけど突然見せられた未来に本能が目を背けてしまった。
だけどこれは確定の未来ではないはずだ。
ならば、僕と朱莉がすることは変わらない。
「もし僕たちがこの未来の通りになるのだとしても、僕は朱莉とずっと一緒にいるから……この未来を絶対に二人で変えて元の生活に戻ろう!」
「うん、二人で絶対に戻ろう」
僕と朱莉の身体の震えはしばらく止まらかった。
今だ僕たちがまともでいれていること、そして正式に必要な感情のコントロールを出来るようにならなければと改めて痛感した。
本音を言えばあんな未来見たくないし、なってほしくない。
あの未来が感情がなくなって末ならば、最悪の未来が見ることが出来たことに感謝するべきか。
感情のコントロールの必要性を見れたのだから。
「何だか悪いことをしたね。まさかあの二人の未来があんなに絶望だとは」
「こんなことをするのはアイツだけだろ」
「そうだね、魔葬少女というシステムが荒川嬢が作ったシステムだとすれば辻褄が合う」
「絶対にアイツを止めるぞ、深雪」
「言われなくてもそのつもりだよ。僕が見たいのは少女たちの美しい笑顔なのさ、その笑顔を壊されるとあってはどれだけ時間が経とうが必ず止めてみせるさ」
僕と利根島さんは依頼の達成報告をするために魔女会に戻った。
浅霧さんと霧谷さんは結局魔女会にまでついてきた。
「二人ともおっかえりー!! 初めての依頼どうだった?」
ギャルの分身さんが、僕たちを明るく出迎えてくれた。
「何々その子たち、新しい新人ちゃん!? 可愛いねー!! 使ってる感情は何か教えて欲しいなぁ」
「感情って何だ」
「おそらく僕たちでいうところの使役してる妖怪と意味は一緒だろう」
「そうか、それなら……私が使っているのは酒欲だ(酒呑童子だしそういうことの方がいい。ちょうど私もお酒好きだし)」
「僕は存在欲だね(ぬらりひょん由来の能力ならばこう言ってても怪しまれることはないだろうね)」
「なんかいが〜い! でも良いね、今度三人でお酒飲みながらみんなをあっとびっくりさせるような存在感を出せるように話をしようよ!」
「なんかグイグイ距離を詰めてくるのだが、それはそれとして楽そうだな」
「僕もキミみたいに美しい少女と共に盃を酌み交わせることに至高の喜びを感じるよ」
「そんなに言ってもらえるなんて、照れる〜!!」
浅霧さんと霧谷さんがギャル分身さんに構っている間に僕と利根島さんは依頼の達成報告をした。
読んでいただきありがとうございます!!
更新は出来る時にしますね




