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Zero/Dream・潮汐紀元~精神病ヒロインと不機嫌男、そして仲間たちの反社会的大革命~  作者: EternullOwO


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23/25

かつて足を踏み入れたことのない家へ

思ってたより早く学校始まるし……あーあ……

——————————————


朝6:21・「紅潮」市場


「新鮮な魚だ!リランドで獲ってきた!」


「電子部品、カゲロウ認証済み!」


「新品の装備!品質保証付き!」


銃、通信機、食料、部品が一緒に販売され、この海面社会の「タイドポイント」で取引が行われていた。


「おい!夢狐が戻ってきたぞ!」


誰かがサーモンの船に気づき、振り返って叫んだ。


海面上には、大小さまざまな数十隻の船が浮かぶ市場を形成していた。


客船にはテントや露店があふれ、平底の艀には様々な貨物が積まれていた。


人々は小舟を漕ぎながら、その隙間を縫って行き交っていた。


すぐ近くには、小島のそばに寄り添うように建つ村もあった。


木造の家屋や船を改造した住居が、海面と海岸に連なっていた。


上空には、無数のロープとジップラインが高低差を縫って張り巡らされ、立体的な交通網を形成していた。


貨物はジップラインやドローンによって船と人の間を行き来し、防水ケーブルがそれぞれの家を繋いでいた。


島の反対側には果樹が植えられ、わずかに家畜が飼育され、飼いならされたハトやイルカが岸辺を徘徊していた。


船は市場の片側に停泊した。


「食べるか?」


由夢は口に小魚の干物をくわえ、もう一本を孤鍵の前に差し出した。


孤鍵は匂いを嗅ぎ、かじりついた。


「……香ばしいな。」


「はは!私が作ったんだから美味いに決まってるよ!」


商人の女が笑いながら、段ボール箱をサーモンの船の甲板に置いた。


年老いた女性で、両手は荒れていて、いくつかの傷跡が残っていた。


「おい!三兄さん!頼んでたもの置いといたよ!」


「狐妹、『パン屋』の焼き立てだ。好きなだけ持っていけ、金はいい!」


別のコートを着た商人が由夢に様々な電子部品や小道具を見せていた。


「じゃあ遠慮なく〜」


由夢はいくつかのコンデンサと開発ボードを選んでいた。


「君は結構人気があるんだな。過去に何かあったのか?」


孤鍵は彼女のそばで、変わった形の機器を眺めていた。


その外殻は透明で、内部のコイルと一枚の極薄の金属板が見えた。


「『教授』も努力したんだ。人類が自分たちの問題と向き合う方法を見つけようとね。」


由夢の声には少し嘆きが混じっていた。


「結果は、人類を導くと言い張る連中の手によって命を落とした。」


孤鍵は何と答えればいいか分からなかった。


「でも、最期の瞬間の前に、彼は残したものをBOSSに託し、この海の人々に届けたんだ。」


「恩返しができないから、自然と大切にされているんだよ。」


彼女の目は孤鍵の目の中で輝いていた。


朝の光の中にまだ見える、一層の水膜のように。


「『教授』が残してくれたものは、この七年間でどれだけの命を救ったか分からない。」


サーモンが市場の真ん中から戻ってきて、二つの淡水の樽を抱えていた。


「生きている間も、彼は皆が尊敬する人だった。」


「今はもう人は変わってしまったが、彼の娘が助けを得られないようにするわけにはいかない。」


由夢は笑いながら部品を箱にしまった。


「さあ、BOSSに会いに行こう!」


——————————————


朝6:58・酒場の入り口


岸辺の小さな埠頭に、様々なスタイルの船の隙間を縫って一艘の船が停泊していた。


「準備はいいか、狼?」


由夢が立ち上がると、海風が彼女の雪のような白い髪をなびかせた。


「君の選択が、多くの人々の——君自身を含めて——運命を変えることになる。」


その二階建ての建物は小高い丘のそばに建っており、ドアの横には彫刻が施された木製の看板が掛かっていた。


看板の下には、厚手の木製のドアが半開きになっていた。


ドアの隙間からは暖かな黄色い灯りが漏れ、中からはかすかに音楽が聞こえてきた。


ジャズだった。生々しい音質で、もの憂げでありながら、どこか枯れた味わいがあった。


そう、ここは本物だ。錆びや傷跡をそのままに。


孤鍵は立ち上がり、岸に飛び移り、振り返って由夢も岸に引き上げた。


彼女の顔には、何の翳りもない笑顔が浮かんでいた。


二人はその木製のドアへと向かった。


ドアの横には手作りの風鈴が掛かっていた。薬莢、割れたガラス、銅線で作られたものだ。


それはかすかに揺れていた。


由夢は手を木製のドアの表面に置き、そして押し開けた。


風鈴が澄んだ音を立て、古い時代の共鳴が混ざり合った。


暖かな光が潮のように溢れ出し、古びた木の香り、アルコール、香料、薬草、そして無数の物語が混ざり合った匂いが押し寄せてきた。


低く響く話し声、グラスがぶつかる音、そして止むことのないジャズ。


彼女は先に一歩を踏み出し、戸口の光の中へと足を進めた。横を向き、その軽やかな笑みを浮かべて、孤鍵を見つめた。



「ようこそ……『浮生』へ。」



海の民にとって、教授は聖人同然だった。

でも天上の連中から見れば、この海の連中はみんな凶悪な化け物みたいなものだ。

だから由夢の立場は——言わばヤクザの親分の娘みたいなもんだ。



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