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友達以上恋人未満ではないけれど  作者: 雲花エマ
紺野はんとイラスト部員達Ⅶ
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賑やかな夜に

 本当に賑やかに、賑やかに全てが過ぎて行く。

 ちょっとずつ違うシャギリの音が、大勢の人の掛け声でますます活気づく。

 そんな中で、立ち止まるな……と人は目で言い、去って行く。

「ちょっと、行こう」

 そう言ってオレは彼女の手を取り、人があまり居ない場所まで移動した。

 ここでなら、じっくり話が聞ける。

「で、いないわけだ。後ろにも前にも」

 うん、気付いたら居なくて……と彼女は言う。元気がない。

「別に、白見さんが迷子にさせたわけじゃないんだから……」

 あ! と気付いてしまった。

 こういう状態を作る為に、わざとあいつらがしたんじゃないかと……。

「完全、迷子ッタァー!」

 オレは一人、やられた……と思って、叫んでいた。

 シャギリの音があって良かった……。こんな声を打ち消してくれる。

 だけど、彼女には完全に聞こえただろう。

「探す?」

 彼女にそう言われたけれど、オレは首を横に振った。

「電話する」

「誰に? 警察?」

「まさか、リーダーとか、電話出れば、誰でも良いや」

 オレはすぐに行動した。辺りは次第に夜になろうとしていて、その中でもやっている店はあって、夏祭りに便乗して商品を販売したりしている。

 まずはリーダーっと。電話をしたが出ない。次にメガネ、こっちも出ない。ロリは絶対出ない! と思ったが、掛けた。

「出た?」

「出ねーな、やっぱ」

「あとはスズユちゃんか……」

 落ち込んで行く彼女に言っていた。

「大丈夫だよ、あいつなら出るから」

 少し焦った。なかなか出ない。ずっと鳴り続けている電話を持っているのは恥ずかしいと思うが。

「電源切ってるのか?」

 そう思ってこちらの電話を終わらせようとした時だ。

「はいはい! スズユです!」

 とっても明るい声が聞こえて来た。

「どこ居んの?」

人気ひとけがない所』

「何してんの?」

『花火』

 はあ……、オレは大きな溜め息を吐いてしまった。

『ねえ、探してよ』

「はあ?」

 リーダーの声になって少しビビる。

『探して、ジュース買って来て! じゃあね』

「ちょ!」

 勝手に切られてしまった。

 どうだった? という彼女の顔が近くにあって、オレは彼女を心配させないように言っていた。

「やっぱ、探すことになっちゃったから、一緒に来てくれる?」

「うん」

 それしか返事が出来ないようにさせてしまった。

 何やってんだろ、あの四人……。

 オレは素直に後ろにくっ付いて来る白見さんと歩き出した。

 数分もすれば、見つかるだろう……と思っていたのに、見つからなくて、もうすっかり夜になっていて、夏祭りの楽しみの一つでもある、打ち上げ花火の時間になっていた。それでもオレ達は黙々とあいつらを探して歩いていた。いや、もう探していない。会えたら、そうしよう……というくらいだった。

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