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ミッション
和やかないつもの雰囲気になったのも束の間、四人はまたあの演技に入った。
「ではこれより、プランをミッションに移行する」
「はい! では、これの出番ですね!」
そう言って手影絵がいつ仕込んだのかは分からない二つの黒いトランシーバーを机の中から出して来た。
出来るのか? トランシーバー……。
「これでやり取りを?」
「ふふふ、そうだよ! これで携帯ない人でも問題ない」
「いや、あるでしょ? 二人とも」
「先日」
唐突にリーダーの回想話が始まってしまった。
「私はトイレに携帯を落とした! だから、代わりの携帯を手に入れたんだ! だが、その次の日に返されたテストの成績が芳しくなく、親に携帯を預けることになってしまった」
「つまり?」
「携帯がない人なんだ! 私はいっまぁー!」
泣きながら言う彼女にスズユは言う。
「大丈夫、トランシーバーの使い方は熟知してる」
「うん、そうだよねっ」
「では、これより行って来ます」
ビシッと敬礼して、スズユは部室を出て行った。
「皆の思い、伝えてくれ」
早速、使ってるし。
さて、聞こうか。
「あのさ、これ何?」
「ふ、ふ、ふ。夏に向けての準備だ」
「は?」
オレには分からない事が進んでいる。それしか今は分からなかった。




