38/145
紫桃凌功に出来る事
終業式が終わり、冬休みに入ってからずっと考えていた。
俺があの約束をしてから一番すぐに出来る事は何だろう。
それは修学旅行に行っていない彼女と出掛けることではないかと思った。
十二月三十日に連絡をし、そっちに行っても良いか? と訊いた。白見は最初、嫌がったが『一月二日の昼くらいなら良い』と送って来た。
一月一日、日付が変わったのと同時に送るのは止めて、午前六時頃に『明けましておめでとう』と送り、次の日、白見指定の場所に行き、初めて見る私服だとか思う前に、自分の思いを言ってしまおうと、人気のない公園のベンチに一人で座る白見に声を掛けた。
彼女はすぐに驚いたように目を見開いて、少し考えて良い? と言って帰って行った。それでも良いと思ってしまった。
彼女にそこまで付き合ってもらう資格は俺にはない。だから、彼女の答えが出るまで待っていた。その間にやる事もあったし、きっと、白見と二人で行くことは出来ないから、あの二人を誘おう――。
彼女の答えが出たのは冬休みが終わる頃で、それで計画が狂うかというとそうではなく、これに焦る意味はない。だから、これは春休みにちゃんとやろう。そう思って始業式のある朝、きちんとした気持ちで学校に向かった。




