表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
友達以上恋人未満ではないけれど  作者: 雲花エマ
うぬぼれ
36/145

冬休み前に

 期末テストが終わった。十二月中旬には終業式がある。その前に話しておきたくてまた開き教室を訪れた。彼女はいつものように赤根と一緒に居る。

「あ、紫桃くん」

 いつもは赤根が言うはずのその言葉を白見が言った。それだけで何故か嬉しくなる。

「何やってんだ? 二人して」

「年賀状だよ」

 赤根が答えた。ふうん、だから二人してメモ帳に住所を書いてるわけだ。

 この流れなら、白見の方から誘って来るかと思ったが、そうはならなかった。

「白見」

「何?」

 ギクッとしたように白見は言った。

「俺も」

「あのね! 止めて! 紫桃くんには年賀状、送ってほしくない」

 きっぱりとした拒絶。

「どうして」

 自然と口から出ていた。

「それに答える理由がる?」

 赤根は何も言わなかった。

「出したいなら、メールにして」

 白見はそれだけ言った。

「何で、メール? まあ、良いけど」

 分からないかなぁ……というように赤根が俺を見て来る。

「お母さん、過保護なの。だから、今までなかったようなことがあると大変なの」

 深刻そうに言う。だが、そこに『過保護』が必要なのか、それよりも。

「俺、白見の知らないから教えてくれる?」

「あ、そうだったね、うん、良いよ」

 すんなりと彼女はスマホを出して来た。

 これが二人の企みなら、あれだったが、そうではないらしい。自然な流れだ。

「これで無料で出来るようになったね」

「うん、そうだね」

 満面の笑顔で白見は赤根に言った。それはいろんな人がしていることじゃないのかと思った。だって、これガラケーでも出来るだろ……。そう思いながら俺もスマホを机の上に置く。

 赤根もしたそうな顔をしたが、何も言わなかった。

「赤根もか?」

「うん、紫桃君が良いならね」

 何だか上からだ。ちょっと考えてそうすることにした。

 赤根には忘れても文句を言われても構わないが、白見にはちゃんと出そうと、この時思った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ