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考えて
「イジメは力ある人の特権なのかな? 発言力がある人の」
赤根はぼーっとしてそうで、考えていた。
「イジメて来る人は大体、頭が良くて、力があって、人の上に立とうとする人で、相手の気持ちなんて考えてそうで考えてない人だよ」
俺の顔なんて見ずに言う。
「自分が良い環境作られても、ここはその人の家じゃないんだから、押されても押しちゃダメなんだよ。そういう人ほどムシしてほしい」
「赤根……」
そこにようやく、立ち直ったのか白見が何事もなかったかのようにやって来た。
「紫桃くんも来てたんだ」
「おう」
何だか、気まずい。
最近、習慣化していて来てしまったが、来てはいけないような気がして来たが、来てしまったのだから、ご飯を食べよう。
「紫桃くん、ご飯あげる」
「え? 良いのか?」
「うん、少しでも食べて下さい。アカネちゃんも好きなのがあったら、食べてね」
白見がそうするのは食べれないからだ。気持ちが悪そうな顔をしていた。よくやって来る。
「これ」
「はい、大丈夫、お母さんが作ったやつだから」
赤根は図々しくも今日のおかずのメインである唐揚げを二つももらっていた。
「紫桃くんは何が良い?」
「え、いや」
「納豆か?」
「納豆はないな」
何でそこに納豆を持って来るのか、分からなかったが、それで白見は笑った。
赤根なりの気遣いだった。




