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クラスの女子
九月中旬、あの事に触れることすらないまま時は経っていた。
また一学期みたいに勝手に、あの空き教室へと押しかけている。
そのことについて白見は何も言わない。ただ、話しかけたら答えてくれるから、それでも良いと思う自分が居る。けど、いつかは言わなくてはならない。
*
クラスの女子達は勝手気ままだ、お喋りだ。
そのお喋りの内容が悪ければ悪いほど盛り上がる。
「止めろよ、そういうの」
どうしたの? という顔で見て来る。それはそうだ。今までがそうだったのだから。でも、これ以上は許せなかった。
「俺、ちょっと行って来るわ」
その場に残る人達の顔を見ずに教室を出た。紺野が何故か付いて来て、話しかけて来た。
「しとー、行くの?」
「ああ」
「オレも行くわ」
紺野の行き先がトイレくらい分かっていた。
「俺、こっちだから」
そう言って、白見がいつも昼休みや放課後に通っている道を歩き出した。
ふうん……という声が後ろから聞こえて来て、別に悪い事だとは思わないし、止めもしないよ。お前が誘って来たとしても構わないけど、相手の気持ちだけはちゃんと考えた方が良いよ、なんて言われてる気がした。




