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昨日と同じ時間
今日も昨日と同じようにきれいな夕方だった。
帰りの電車を待つ間に、さっさと彼女に自分で描いたイラストをあげることにした。
ちゃんとしなくては! と思い、下書きをし、ペン入れをし、ちゃんとコピックで考えながら色を塗ったやつだ。
彼女はそれを見た時、とても嬉しそうにして、受け取った。
「ありがとう……」
あの時よりもそんなには喜んではいなかったけれど、口を閉じて微笑む彼女を見ていたら、言いたくなってしまった。
「気が変わった?」
「ううん、変わらないよ。私は紫桃くんとは一緒になれない」
きっぱりとした彼女の意思は固い。
絵の感想なんかよりも、そちらの方が気になった。




