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消息不明

今回から話が急展開します!

毎度のことながら、投稿遅くなってすみません!

週ごとに勤務時間変わるので、生活リズムおかしくなって書けなくなるときあるんですよね…。

 その夜ーー

 俺は机に向かい、課題をしていた。基礎的な魔法術式の課題であるため、難なく解くことができる。程なくして問題を解き終わり、俺は椅子にもたれかかった。


 シヴァ・コルエマ。

 対抗戦のときも思ったが、あいつの実力は相当のものだ。廊下で気配を消していた俺にも、あいつだけは気づいていたしな。

 それに何故だろう。シヴァを他人のようには思えなかった。小さい頃……もしくはあいつも俺と同じ転生者か?だとしたら、シヴァはかつて俺と共に戦ったルシェドなのか?転生者は、必ずしも前世の記憶を引き継げるわけではない。俺はたまたま、記憶を引き継げただけだ。まあ、俺の考え過ぎかもしれない。


 コンコン。

 

「アムルー!ご飯よー!」


 一階から、お母さんの声が響く。

 部屋のドアを閉めているにも関わらず、食欲がそそられるようないい匂いがする。俺は階段を降りて、一階へと向かった。


* * * * * * * * * * * * * * * * * *


 翌朝ーー

 俺はいつも通り、学院へと向かう。普段ならこの時間帯でセリナと合流して、学院に行くはずなんだが……。アパートの前には、セリナの姿はない。寝坊か。セリナの魔力を探るが、アパートにはいない。もう学院に向かってしまったか。


 上空から魔力を感じる。見上げると、青髪を風に靡かせながら、シヴァが≪飛翔(フレノア)≫で学院に向かっている姿が見えた。シヴァもこちらに気がつくと、ゆっくりと地面に足をつける。


「おはよう。アムルくんも急がないと遅刻するよ?っと言っても、もう遅刻確定だけどね」


 シヴァは爽やかな笑顔で言った。


「遅刻?」


「もしかして見てない?これに書いてあるじゃないか」


 シヴァは一枚の手紙を取り出した。

 その手紙には、明日は三十◯分早く登校するようにと魔法文字で書かれていた。なるほど、だったらセリナがいないことにも頷ける。しかし、今日は特別何かがあるわけでもない。だが、それよりも……。


「そんなの届いていないぞ」


「そうなの?昨日、使い魔が俺の家のところに来て、この手紙をくれたんだけど」


 シヴァは不思議そうな表情を浮かべる。

 おそらく≪召喚(ルフィミス)≫によるものだろう。仮にそうでなくとも、生き物特有の魔力の波長がある。だが昨日の夜、家の前にそのような魔力の波長は感じ取れなかった。


「もしかしたら、一定の生徒に渡されているのかもしれないね」


 可能性としてはあり得るな。兎にも角にも、学院へ行ってみないと分からない。俺とシヴァは学院へと向かった。


* * * * * * * * * * * * * * * * * **


 教室のドアを開けるが、そこにセリナの姿はなかった。それだけではない。一つ星の生徒が、誰一人として教室内にいないのだ。俺が来るタイミングで、いつも数人の一つ星の生徒の姿はある。

これはあまりにも不自然すぎだ。それに、教室内は若干の魔力が漂っており、殺伐としていた。


「なあ。セリナたちを見かけたか?」


「いや。見ていない」


 二つ星の生徒に尋ねてみる。不愉快そうな表情を滲ませながらもそう答え、首を横に振った。


「どうやら教室にも来ていないようだ」


「どうする?学院中探してみる?」


「いや、≪魔力感知(ジアミ)≫で探し当てる」


 ≪魔力感知(ジアミ)≫は、自身を中心として見つけ出したい魔力を感知することができる。範囲は人それぞれによって異なる。遠ければ遠いほど感知しづらいが、セリナたちの魔力の波長は、もう覚えている。しかし、見つからなかった。それよりも遠い場所にいるということか?

 予鈴のチャイム鳴り、ガラガラと教室のドアが開く。茶味がかった髪を揺らしながら、ベイラムが教壇の前に立つ。教室が少し騒つきはじめた。 

ベイラムは教室を見渡した。何やら目をピクッとさせていたが、咳払いをして、


「リエル先生は……都合により……今日は休みです……。なので皆さんには……自習をしてもらいます……」


「セリナたちはどうした?まだ学院には来ていないのか?」


 俺はベイラムに尋ねる。


「……さあ。見ていないな……」


 ベイラムは淡々と答える。


「そうか。分かった」


 リエルは休みか。たまたまかもしれないが、タイミングが良すぎるともとれる。


「それでは……静かに自習をしていてください……」


 そう言って、ベイラムは教室を後にした。

 二つ星の生徒は、教科書を広げて自習を始めた。俺はシヴァの方に目を向ける。自習しろと言われているのに、身体を机に突っ伏して寝むっていた。立ち上がって、シヴァのところに向かう。


「シヴァ」


 シヴァは身体を起こして、大きな欠伸を一つ。目を擦りながら俺の方を見た。


「なんだい?もしかして、寝ていたことを注意しにきた?一ついいこと教えてあげるよ。自習っていうのはね。生徒に与えられた安息の時間。自由な時間のことなんだよ。用は、眠ってくださいって言っているようなものなんだよ」


 シヴァは自論を流暢に話した。


「ちょっと付き合え」


 俺とシヴァは二つ星の生徒らの視線の的になりながら、教室を出た。


「今からセリナたちを探す」


「でも、さっき探したときはいなかったんでしょ?」


「ああ、可能性があるとしたら≪魔力感知(ジアミ)≫の範囲外の場所にいるか、それとも……」


「魔力が感知されない、特殊な場所にいる可能性がいるってこと?」


 授業前に≪魔力感知(ジアミ)≫の範囲外まで行く馬鹿はいないだろうしな。


「だとしたら、結界が張られている修練場とか?」


「可能性はゼロではないな」


「じゃあ、見てくるよ」


 シヴァは修練場に向かった。

 さて、俺も向かうとするか。シヴァの言う通り、結界が張られている修練場にいるというのもあり得る話だ。結界は反魔法ほどではないが、そういった力を持っている。だが、あそこは授業でも使用することがある。それよりももっと可能性が高いことが一つある。


 それは人間が結界を展開することだ。それも人目がつかないところ。俺は階段を降りて、一階の廊下をまっすぐ歩く。そして、突き当たりの角を曲がった。そして目の前の壁に触れ、魔力を流し込む。

 すると、青白い雷がバチバチッ!と大きな音を立てる。結界か。それもかなり強度が高い。おそらく、この中にセリナたちがいる……。いや、閉じ込められていると考えて間違いない。


 面白い。あの魔法を試すいい機会だ。

 俺は目を瞑って、魔力を巡らせる。そしてイメージした。次第に俺の身体は光に包まれて……。

 瞬間、俺はこの場から消えた。

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