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ガサガサガサッ
寝返りを打つ度、枯れ草が身体の下で耳障りな音をたてる。
もう何度目の寝返りだろう。
思わずため息が漏れた。
明日からは城攻めが始まるんだ、そう思うと首筋辺りが固くなってくるのが、自分でも分かる。
緊張感するよな~
もちろん城攻めの主力は武士や足軽なんだけど、だからって俺たちが何もしなくっていいってワケじゃない。
戦闘に巻き込まれる可能性は十分にあるんだし。
「眠れぬのか?
俊之介さ」
小平太の声だ。
見回りの後、俺の横で寝転がっていたんだ。
俺は星が降るような清んだ夜空を見上げた。
明日の事を考えれば、腹の底から恐怖が這い登ってくるようだ。
「ああ、怖いんだ。
俺は小平太さみたいに気が強くないから」
「ふふっワシもじゃ。
ワシも怖いと思うておるぞ」
「え!
小平太さも?」
「ああ、ワシも此度が初陣じゃ。
手柄を立てたいとも思うが、そう思えば思うほど、余計に怖いとも思うのじゃ」
「そっか、小平太さもか」
「ああ、武士は弱気を見せぬものゆえ、誰にも言えぬが、ヌシには心の奥を見せても良いと思うのじゃ。
おかしな事よ」
「はは、俺もだ」
そうか、小平太も怖いのか
それでも逃げずに行くんだな
いったい俺の逃げ癖は何時からなんだろう?
高1で補導されてから、青木のくそったれ、サッカー部は我が校の恥さらしとか言ったんだ
見返してやりたくて、みんなで頑張ってみたけど、なまじ進学校だったからサッカーで成績を出しても勉強がダメなら青木には鼻で笑われたんだよな
あの顔は今でも覚えてる
悔しかったんだ
その頃からみんなやる気を無くしたんだっけ
だから今度は、何があっても逃げちゃいけない気がするんだ
今度こそは・・・




