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村へ着くと、左近が門番の武士に声をかけ、簡単なやり取りの後、俺たちは柵を通ることが出来た。
なんか・・・ビビる
左近の話じゃ味方らしいけど、警戒感がぱねぇ。
村の中はサムライに占領されてて、住民らしい人はほとんど居ないんですけど。
みんなジロジロと厳しい視線を向けてくる。
「あのさぁ左近くん?」
「如何された?」
「今日はここでお泊まり?」
「いえ、信濃守さまの御本陣は、まだ先にござる」
「そっか、よかったぁ」
「此処はお気に召しませぬかな?」
「て言うか、みんなピリピリしてて居心地悪そう」
「戦なれば、みな気が立っておるのでごさろう。
それも致し方のないことではござらぬか」
「ふぅん、中塔の大根小屋って、ここから近いの?」
「ああ、いやいや。
此処から3里ばかり西になり申す」
「なのにこんなピリピリしてるんだ」
すると左近は、う~んと考え込んだ。
「此処も住吉の庄なのでござるが、村内で拗れてしもうてどうにもならぬので」
「ん?どゆこと?」
「はあ、つまり、住吉の庄は広き村にて、それゆえ2人の地頭が治めてござる。
村の中ほどで2つに別れてしもうてな」
ひとつの村に2人の地頭とか、そりゃ揉めるでしょ
村長が2人居るようなもんだし
「その一方を治めておるのが二木殿、もう一方が此処、西牧殿が治めておいででござる」
「そりゃ仲も悪くなるわ」
「さよう。
村の衆のみならず、二木と西牧の両家とも仲が悪しゅうて揉め事が絶えぬと聞いてござる」
「あー・・・なんか納得」
そんなしょっちゅう喧嘩してりゃピリピリもするわ




