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「ああ、あさげなれば、此処で頂くのでござる。
殿が振る舞うて下さるのじゃ」
「え、毎日?」
「さよう」
当たり前のように左近は答えるけど、結構たいへんな食費だよなあ。
なにせ、ここでゴチになるのは、俺たち2人だけってワケじゃ無いみたいだし。
小岩家のエンゲル係数を気にしているうちに、朝ごはんが運ばれてきた。
これは、なんか豪華。
ご飯に味噌汁、げん爺のとこより上等な漬物。
これで豪華ってのもアレだけど、俺もここの暮らしに馴染んできたってことか。
朝食が終わると、待機していたサムライたちは、上役から仕事を命じられ、それぞれの持ち場に散ってゆく。
俺は勘定方の部屋の片隅に小机と硯を筆を与えられ、ちんまり大人しくしていた。
帳面や書き付けが運ばれてくると、その中に書かれている数値を計算し、上役に渡すだけの簡単なお仕事です。
「終わりました。
お願いします」
「む、そこに置いておくべし」
「あ、はい」
今また、1冊の帳面を計算し終えた俺は、上役の小机の脇にドサッと置いた。
やることがなくなると、もう暇になってしまう。
「あの~厠へ行ってもいいっすか?」
「む、早よう済ませよ」
上役の許可を得て廊下に出た俺は、爽やかな秋風の吹き抜ける渡り廊下でぼんやりと外の景色を眺めた。




