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水田から小道を伝ってのそのそ集落に近づいてみたが、洒落んなんねーぐらい貧しく見える。
2階建てなんて一軒もないじゃん。
みんな小さい小屋ばっかり。
インテリ和尚の話じゃ、これでも繁盛してんだと。
これでも栄えてるってんなら、此処のど底辺ってどんな生活してんだろ。
しっかし何だよ、すれ違うヤツら俺んとこ見てギョギョギョッとか。
さかなクンかよ!!
田の草取りの連中まで、手を休めて此方を見てやがんのな。
子供なんて後からついて来るし、いい加減うぜぇわ。
「そんなに他所モンが珍しいんかよ!!」
「此処は越後や美濃、遠くは京からの商人らが行き交う街道も近い。
他所者じゃというても、それほど珍しくはないわい。
みんなが珍しがっとるのは、お前のことじゃろ」
「ん?どして?」
「考えてもみよ、武蔵坊弁慶じゃあるまいし、身の丈六尺に余る大兵など誰も見たことがないわい」
「あ~・・・」
よく分かんないけど、俺が大きすぎてビックリってことでおけ?
そういやここのヤツらって、みんなちっさいもんな。
大人だって160センチも無いんじゃね?
そんなこんなで、急に和尚が立ち止まった。
危ね、爪先踏むんじゃねーよ、立ち直れないかもだよそれ。
イタタタってなってる俺にインテリ和尚がなんか話しかけてきた。
「これが古厩兵衛さまが御屋敷じゃ」




