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異世界で最強になったので、世界の片隅でひっそり暮らします  作者: 南蛇井


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Scene2 村人が集まる

水路の周りには、少しずつ村人が集まってきていた。


「土、持ってきたぞ」


「石はこっちだ」


「まず水を止めねえとな」


誰かが土を運び、誰かが石を集める。


別の人が水路の上流へ向かい、水の流れを弱めようとしていた。


特に指示されたわけでもない。


それでも、村人たちはそれぞれに必要なことを見つけて動いている。


悠は少し離れたところから、その様子を眺めていた。


土を運ぶ。


石を運ぶ。


水を止める。


一人ではなく、何人もの人が動いている。


「……」


なんとなく、不思議だった。


自分なら、魔法を使えばすぐに終わる。


けれど村人たちは、そうしない。


手を動かして。


声を掛け合って。


少しずつ水路を直そうとしている。


そんな悠の隣で、リアが声をかけた。


「悠も手伝う?」


「……」


悠は水路を見る。


それから、集まった村人たちを見る。


少しだけ迷った。


村に来るだけでも、以前は疲れていた。


それでも。


今日は、帰ろうとは思わなかった。


「……うん」


小さく答える。


「じゃあ、一緒にやろう」


リアが笑った。


「……うん」


悠は頷いて、水路のほうへ歩いていった。


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