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Scene2 ドルフの鍛冶場
翌日。
悠は村の鍛冶場を訪れていた。
中から、金属を叩く音が聞こえてくる。
カンッ。
カンッ。
悠が入口から覗くと、ドルフが作業をしていた。
「……ドルフ」
ドルフが顔を上げる。
「悠か」
悠は持ってきた鍬を差し出した。
「……これ」
ドルフは鍬を受け取る。
しばらく無言で眺める。
柄を握り、刃の角度を確かめる。
そして。
「使いにくいな」
「……やっぱり?」
「ああ」
ドルフは鍬を持ったまま、柄を軽く振ってみる。
「柄が悪い」
「……柄?」
「長すぎる」
柄の部分を指で叩く。
「それに、握る場所も合ってねえ」
「……そうなんだ」
「刃も少し重い」
悠は黙って聞いている。
自分で作ったものなので、少しだけ複雑な気持ちにはなる。
けれど、ドルフの言っていることはよく分かった。
「……直せる?」
ドルフは鍬を見る。
「できる」
それだけ答えると、作業台の上へ置いた。
「明日来い」
「……分かった」
悠は頷く。
特に長い会話をすることもない。
ドルフも余計なことを聞いてこない。
それが、悠にはちょうどよかった。
鍛冶場を出ようとすると、背後から声がする。
「悠」
「……?」
「今度は使いやすくしてやる」
悠は少しだけ振り返る。
「……うん」
それだけ答えて、鍛冶場を後にした。




