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異世界で最強になったので、世界の片隅でひっそり暮らします  作者: 南蛇井


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Scene2 星空

悠が空を見上げていると。


隣から足音がした。


リアだった。


「ここ、いい?」


「……うん」


リアが悠の隣に座る。


二人で空を見る。


しばらく何も言わなかった。


川の音だけが聞こえている。


やがて。


リアが小さく呟いた。


「綺麗だね」


「……うん」


悠も空を見たまま答える。


星がたくさん見える。


森の中では、木々に隠れてしまう星も。


ここならよく見えた。


少し離れたところでは。


フィオナも空を見上げている。


村人たちは焚き火を囲んでいる。


子供たちは眠そうにしながら、大人たちのそばにいる。


そして。


悠の隣にはリア。


足元にはノア。


「……」


悠は星を見つめる。


ふと。


前の世界のことを思い出した。


日本にいた頃。


こんなふうに。


誰かと一緒に外で星を見ることなんて、なかった。


そもそも。


誰かと一緒に外にいること自体、ほとんどなかった。


転生してからも。


最初は一人だった。


森の中に家を作って。


一人で食事をして。


一人で畑を作って。


一人で眠っていた。


それが。


今は。


「……」


村の人たちがいる。


リアがいる。


フィオナがいる。


ノアもいる。


みんな、それぞれ好きな場所にいる。


誰かと話し続ける必要もない。


ずっと一緒にいる必要もない。


それでも。


同じ場所にいる。


悠は何も言わなかった。


ただ。


空を見る。


無数の星が、静かに輝いている。


川が流れている。


焚き火が揺れている。


隣にはリア。


少し離れたところにはフィオナ。


足元ではノアが眠っている。


「……」


悠はそのまま。


しばらく星を眺めていた。


今は。


この時間が、なんとなく心地よかった。


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