妹
レビューあざます!
やる気元気にブーストかかります。
と言うわけでブーストした分の投稿です。
ここから転がって行く物語。
「……で、なんなのだわ? 用事って」
時刻は深夜。ルルリエとセンは霧子に呼び出され、閑散とした夜の住宅街を歩いていた。
「そーたに秘密の話?」
「まぁ取り敢えず落ち着ける場所に行ってから話すわ」
「うん……」
寝た後起こされ連れ出された彼女たちは家を出る時、蒼太は連れて行かないのかと霧子に聞いたのだが彼女から帰ってきた答えはNOであった。
その理由は後程話すと聞かれるたびに霧子は言っているが黙ってついて行くうちに彼女への疑念は募るばかり。
「着いたわ」
さすがにおかしいので問い詰めようと思い始めた頃に着いた場所は昼間いろいろと実験した公園の広場だった。
「実験の続きでもするの?」
「いえ、この生活を終わりにしようと思って」
「え……?」
「……っ! ルルっ!」
センが突然ルルリエの目の前に立った。
その手には妖気を纏っている。
しかしそれはルルリエに向けられたものではなかった。
「っ……」
「センちゃん!?」
霧子の不意打ちからルルリエを守るためのものであった。
彼女はいつの間にか手に握っている日本刀を一振りして切っ先に付いた血を振り払った。
その血は地面に着く前に霧となって消える。
それは刀がルルリエやセン同様この世のものではない事を示唆していた。
「やはりな……おかしいとは思っておったのじゃ。普通の人間に視えぬはずのわしらが見えているのは」
「まさか消えぞこないの氏神に邪魔されるとはね。無理矢理にでも理由をつけて消しておくべきだったわ」
「え? 何? どういうこと!?」
急な展開にルルリエはあたふたと霧子とセンを交互に見る。
センはそんなルルリエを手元に引き寄せながらこの状況の説明をした。
「奴はわしらを消すために近づいてきた輩で妹というのは嘘。恐らく蒼太に何かしらの術をかけておったのじゃ。そしてしばらくはお主が害のある存在か見極めておったが、昼にお主の力を見た事で決定を下した。と言ったところか?」
「ご明察。子細は違うけどそんなところよ。いやぁ人は見かけによらないものね。こんな小さな女の子の姿であんなヤバイ力持ってるなんて」
「その言葉、そっくりそのまま返すぞ?」
霧子もまたこの世の存在でないことは先程の攻撃で明らかになっている。
そして速度もパワーもセンより上だと言うことも。
「私も仕事だから恨まないでよ? 阿! 吽!」
霧子が呼び掛けると何もない場所から2メートルはあろう大男が土煙をあげて二人現れた。
「言っとくけど公園には結界張らせてもらったから。逃げようと言う考えは捨てることね」
大口を開けた男と口を固く閉じた男はそれぞれ左右対称の鎧と刀を持っていてその形相は鬼のよう。
彼らはふしゅるると息を吐きながら目前の敵を睨み付け主の命令を今か今かと待っている。
「こりゃぁまずいのぉ……」
センは冷や汗を垂らしながら僅かな妖力を振り絞って鎧武者と対峙する。
そんな一触即発の空気の中、ルルリエはショックから立ち直れずいた。
「なんで……」
友達だと思っていた存在にはじめて裏切られた。
実はみんな自分を利用したり殺すために近づいたのではないか。
楽しかったここ数日の出来事は偽物なのか。
いったい誰を信じれば良いのだろうか。
疑心暗鬼になるルルリエの頭に浮かんだのはこの世界に来てから一番深く長く関わっている自分の使用者。
(蒼太……!)
欠けた月が照らす公園に剣撃の音が響いた。
こう言うところを書いてるときが一番楽しい。
そして寝不足で眠いのにそういう日に限って電車の座席が埋まってる悲しさを同時に味わってるなう。




