模擬戦
だいぶ改善点が見えてきたぞ!
まぁそうなると全部書き換えるのでこれはあくまでプロットのようなものなのかな。
「さ、健康に運動するわよ!」
蒼太を餌にルルリエとセンが連れてこられたのは近所の公園。
一人元気な霧子だけがヤル気満々でぐるぐると腕を回す。
平日と言うこともあり人気はないがこんなところで超常の存在が普通に運動していて良いものなのだろうか。
他人から見たら幼女と遊ぶ変質者か見えないなにかと遊ぶ不審者のどちらかにしか見えない。
蒼太がその懸念を伝えたところ帰ってきたのは「どうせ引きこもっててご近所さんは顔も知らないでしょうから多少の寄行は大丈夫よ」であった。
流石の蒼太も少し傷ついた。
こうして外に出ている以上引きこもりではない……はずだ。
「でも運動って言っても何するの?」
公園に来たからには何か場所を使う運動をするつもりだろうがボール遊びをしようにもボールはなくおいかけっこは少し幼稚過ぎる。
その問いに霧子は迷わず即答した。
「模擬戦よ」
「も、模擬戦?」
何を言い出すのかと蒼太は目を白黒させる。
ここにきて急になんの模擬戦をすると言うのだろうか。
「ほら、またこの子みたいになんか来るかもしれないじゃない? 今回は大したことなかったけど次はそうとは限らないのよ? 少しは戦えるようにならなくちゃ」
「た、確かに一理あるな……」
「大したことないとはなんじゃ! わしも本来は凄いんじゃぞ!」
「はいはい」
霧子に軽くあしらわれている前例がいる以上、次が無いとは言い切れない。
それにもしかしたら今度はもっと良くないものが来るかもしれない。
例えばセンの言っていた妖怪のような……。
「まぁ奇跡とか言うよくわかんないのを理解する事も必用……か」
「そうよ! よく言ったわ! それでこそお兄ちゃん!」
「でもあんまり危ないことは……」
「大丈夫。どのくらいの奇跡が起こせるのか見るだけだから」
「自分の実力を知れば逃げるべきかどうかもわかるしね……」
蒼太は別に勇者でも死にたがりでもないのでもし格上の相手が現れたら逃げに徹する事になる。
そのためにも自分が何処までやれるのか知るのは大切だ。
「そうだ。戦うと言えばあの触手みたいのは何だったんだ? 勝手に消えたけど」
「多分蒼太自身のセンちゃんを何とかしたいって気持ちが生み出した空気の塊なのだわ」
「じゃあもしその願いが殺したいだったら?」
「それは……」
「多分わしは消されていたじゃろうな」
霧子の刺すような問いに詰まったルルリエに助け船を出したのは他ならぬセン自身であった。
「わしらは古来より己の支配する土地をこの世ならざるものから守る仕事も兼ねておる。しかし人から忘れ去られればその力は弱くなる。然るにお主との力の差は歴然でまともにぶつかればそれこそ存在ごとけされていたはずじゃ。その点では蒼太は命の恩人じゃな」
「でも今はお兄ちゃんの生命力を吸って多少は力を取り戻したんでしょ?」
「その通り。昨日のようには行かんぞ」
センは口角を上げると手に妖気と呼ばれるものだろうか。
何かしらの力を纏って臨戦態勢をとった。
「やる気は満々……か」
「このまま威厳ゼロでおるのは些か不本意なのでな。行くぞ!」
「腕っ!」
蒼太はセンの目を見て既に固めていたイメージを出す。
それは昨日出したものと同じ空気の腕。
一度出したことでより強固になったイメージは腕をより高密度のものにし、センの妖気と拮抗した。
奇蹟の権化と奇蹟の紛い物が何でもない公園で火花を散らす。
それはまぎれもない日常に舞い降りた非日常で蒼太は戦いのなかで実に楽しそうに笑っていた。
戦闘は……もう見たので飛ばします。




