↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミニチュア・ダンジョンスプラウト! 社畜の俺が死にかけ植物を育てたら、世にもレアな冥属性ダンジョンが生まれました  作者: 森月真冬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
61/64

確信の植木鉢

「ア、アクア、キャ……? はぁ?」


 見たことも聞いたこともないダンジョン名だ。

 なに言ってんだ、この子?

 俺が首を傾げると、咲は涙を浮かべた。


「と、とぼけないで! あなたが使ってる植木鉢は、あたしの両親がお姉ちゃんにプレゼントしたものよ! 猫のレリーフの傷だって、そっくりそのまま同じだもの! ねえ、あの鉢はどこで手に入れたの!? アクアキャットパラダイスをどうしたの!?」


 俺はハッとした。

 ま、まさか、あの夜にゴミ捨て場で拾ったダンジョンスプラウト。

 あの鉢に入っていた死にかけてた個体が、この子の言ってるアクアキャットパラダイスなんじゃ……?


 咲は、顔を覆(おお)ってシクシクと泣き始めた。

 ヤバい。

 泣かせてしまった。


「お、俺、なんか甘い飲み物を買ってくるよ! 落ち着いて話がしたいから、それを飲みながらゆっくり……ね?」


 咲は泣きながら、小さく首を縦に振った。

 外に出ると、扉の近くにいた女性が不安そうな顔でこちらを見る。

 俺は大丈夫だとアピールするように頷いてから、廊下に置いてある自販機を指さして買いに行った。


 すぐに戻るのも気まずくて、たっぷり時間を使って温かいミルクティーと微糖の缶コーヒーを買う。

 部屋へ帰ると咲は、少し落ち着きを取り戻していた。

 彼女の前にミルクティーを置いてやる。


「……ありがとうございます」


 咲はグズグズ言いながら二口ほど飲んで、涙を拭いた。

 俺はタイミングを見計らい、口を開いた。


「ええと、咲ちゃん。実はあの植木鉢はね、ゴミ捨て場で拾ったものなんだ」


「ゴミ捨て場で……? なんで! そんな所に!?」


「それは、こっちが聞きたいな。大切なはずの植木鉢が、なぜゴミ捨て場にあったんだい? 君のお姉さんは、もらったプレゼントを捨ててしまうような人なのかな?」


 ちょっと意地の悪い聞き方をする。

 咲はグッと言葉につまり、それから口を開いた。


「ど、どうしてゴミ捨て場にあったかは、あたしにはわかりません。あたしが知ってるのは、お姉ちゃんがダンジョンスプラウトをものすごく大事にしてたってことだけ。アクアキャットパラダイスは、お姉ちゃんの宝物だった……そう。あの日まで、ずっと」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。