表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ミニチュア・ダンジョンスプラウト! 社畜の俺が死にかけ植物を育てたら、世にもレアな冥属性ダンジョンが生まれました  作者: 森月真冬


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
51/54

キャッチ・マイ・ハート

 部屋は和室の十畳だ。窓際にはソファと小テーブルが置かれた“あの謎のスペース”(広縁(ひろえん)と言うらしい)も付いていて、窓からの眺めもなかなか悪くない。

 エコバッグに着替えの下着と浴衣と帯を入れて、三人で大浴場へと向かう。

 男風呂は『木霊(こだま)の湯』。内風呂はヒノキで、外風呂は露天の岩風呂だ。


 身体を洗い、大きな湯船にどっぷりと身を沈める。

 肩と首の間までお湯に浸かると、「あー」だの「う゛ー」だのと言った声が自然に出てしまう。

 すでに夕方になっていて、ガラスの大窓から抜けたオレンジ色の西日が、湯気の充満した浴室内にキラキラと反射して、やたら綺麗な光景だった。


 熱いお湯に浸かっていると、じんわりと汗が浮いてくる……。

 頭に乗せたタオルで顔や首の汗をぬぐい、また三人で「あー」だの「う゛ー」だのと唸る。

 俺たちは「疲れが吹っ飛ぶ」「来てよかった」「誘ってくれてありがとう」なんて口々に言いあい、存分に湯を堪能(たんのう)してから風呂を出た。


 身体を拭き、新しい下着を着て、浴衣に腕を通し、帯を締めて……っと。


「うおっ!?」


 振り向いた俺は、のけぞって声を出す。


「……えーっと、コロちゃん。なんで君は、女の子の浴衣を着てるのカナ?」


 語尾をちょっと上げつつ、そう尋ねる。

 (あい)縦縞(たてじま)で地味そのものの男物と違って、白百合が染め抜かれた可憐な水色の浴衣を着たコロちゃんは、前髪を下ろした顔で不思議そうに首を傾げた。


「えっ? な、なんでって……。フ、フロントで自由に選べたので……こ、これが可愛かったから借りてきたんですけど……ダメ、でしたか?」


 泣きそうな顔で尋ねられて、俺は慌てる。


「あ、いや、ダメじゃない! ダメじゃないんだけどね。……えーっと、なんというかね。男湯でその浴衣を着られると、脳がバグるっつーか……」


 コロちゃんは瞳を潤ませて、俺の言葉を待っている。

 うん、可愛い。めちゃくちゃ可愛い。

 おかしいなぁ。俺、さっきまでこの子と風呂入ってたはずなんだけどなぁ。


「うーん。ま、可愛いからいっか!」


 俺が笑うと、コロちゃんはホッとした表情になった。


「よ、よかったぁ……。それじゃボク、ちょっと失礼しますね」


 コロちゃんは洗面台に座り、髪をドライヤーで乾かしはじめた。

 すると剛がその隣に座り、安全カミソリで腕と脇のムダ毛を剃ってタオルで拭った。

 コロちゃんが化粧水をつけ、乳液で肌を整える。

 剛がボディオイルを肌に塗り込む。

 コロちゃんが薄いピンクのリップを引く。

 剛が筋肉を膨らませて鏡に映し、血管の浮きと肌の張りをチェックしている。


 な、なんだこのカオスな空間は……頭が痛くなってくる。


「俺、もう外に出ますね」


「げ、玄さん。男の人もスキンケアした方がいいです!」


「そうだぞ玄君。肌のテカりが筋肉の迫力を倍増するんだ!」


 なんか後ろでワイワイ言ってたが、気にせず足早に男湯を出た。

 するとちょうど凛花とみのりも、女湯から出てくるところだった。


「あ、玄さん。今、出たところですか?」


 花霞(はながすみ)模様のピンクの浴衣の凛花が笑う。

 淡くて優しい色合いが、湯上りの肌とアップにした髪によく似合っている。

 思わずドキッとするほど魅力的だ。


「うん。コロちゃんと剛さんもすぐ来ると思う」


「お夕飯はみんなで食べたいから、部屋食(へやしょく)じゃなくて宴会場にしてもらったわ~。お風呂に入る前に頼んだし、そろそろ準備できてるはずねぇ~。みんな揃ったら行きましょうか~」


 おっとりしてても、さすがは二児の母。

 段取りは完璧というわけか。

 みのりの方は、朝顔柄の若竹色(わかたけいろ)の浴衣で……でっか!!!!!!


 でっっっっっかあ!!!

 まるでメロンみたいな大きな塊が二つ、交差した(えり)の間からこぼれ見えてる!

 そんなビッグな双丘が、みのりが動くたび浴衣の布越しにタユタユと揺れる!


 うわあ……なんじゃこりゃ。

 こ、こんな圧倒的なボリューム感が、許されていいものでしょうか、みなさんッ!?

 俺が食い入るように見つめていると、凛花がペシンと後頭部を叩いた。


「あいたっ。何すんの、凛花ちゃん」


「何すんのじゃないでしょっ。玄さん、見すぎです!」


「う。あ、い、いや……そのう……おっしゃる通りで」


 確かにそうだ。ぐうの音もでねえ。


「みのりさん、すみません。ついつい目線が吸い寄せられてしまいました」


 俺が頭を下げると、みのりはいつもの調子でゆるゆると笑った。


「いいのよぉ、玄君~。ごめんなさいねえ、大きくて~」


 ごめんだなんて、とんでもない!

 素晴らしいものを(おが)ませていただきました。

 なんて言ってるうちに、背後でガラリと扉が開き、六時半だよ全員集合である。

お口でとろける〜

ワントユーワントユー!

ぶるぁああ!ぶるぁぁぁあ!

それは丸くて大きい♪

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ