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SS:離乳食と父の温もり(ぽんた視点)
卵の殻がパリンと割れて、まぶしい光がボクの目の中に飛び込んできた。
生まれて初めて見た世界は、広くて、温かくて……そして、目の前にはとっても大きくて温かい二つの手があった。
ボクを優しく包み込んでくれたその手から伝わる温もりが、ボクは大好きになった。
「よろしくな、ぽんた」
ナデナデしてくれたやさしい人。それがボクの大好きなお父さん(ユウ)だった。
最初はお腹が減って減って、泣いてしまったけれど、お父さんが作ってくれた『きんいろの離乳食』を食べた時、ボクはびっくりした。
あまくて、トロトロで……お口の中にしあわせが広がるんだ。
「きゅ〜うっ♪ きゅ〜うっ♪」
ボールプールで遊ぶのも、フカフカのベッドでお昼寝するのも、お父さんの膝の上で頭を撫でてもらうのも、全部ぜんぶ大好き。
お別れの時、ボクは自分の胸から一番綺麗に光る『虹色のウロコ』をお父さんに渡した。
ボク、もっともっと大きくなって、お肉もいっぱい食べられるようになって、今度はボクがお父さんを守れる強いドラゴンになるんだから!
空を飛びながら、ボクはお父さんたちの乗る動くお城が見えなくなるまで、何度も何度も「きゅ〜うっ♪」と声を限りに叫んだ。




