↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放聖女を拾ったので、最強キャンピングカーで旅に出ます ~過酷な逃亡生活? いえ、エアコン完備で快適スローライフです~  作者: 悠々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
347/349

第270話:虹色の翼に見送られて

 黒鮫飛行船団の捕縛から数日後。聖域ドラゴニアの樹上広場では、盛大な勝利と平穏の祝宴が繰り広げられていた。


 竜王自らがユウの手を強く握り締め、深く頭を下げた。


「旅人ユウよ、そして勇敢なる仲間たちよ。聖域を救い、古き愛し子を守り抜いてくれたこと、竜の理に刻み永久に感謝しよう」


「いいえ、俺たちもぽんたと出会えて、たくさんの元気を貰いました」


 宴が終わりを告げ、出航の時。

 ぽんたはすっかり成長し、小さな翼を力強く羽ばたかせながら、ユウの胸元に顔を埋めてきた。


「きゅ……きゅ〜う……っ!」


「ぽんた、元気でな。離乳食のレシピとプリンの作り方はレニちゃんに渡しておいたから、いっぱい食べて大きくなるんだぞ」


 ユウが頭を撫でると、ぽんたは自分の胸元から剥がれたばかりの一枚の『虹色の輝鱗』を外し、ユウの手のひらにそっと手渡した。


「これは……?」


「古の虹竜の鱗よ」とレニが微笑む。「いつかぽんたが大きくなった時、どこにいてもユウたちの場所がわかる絆の証なんです」


「ありがとう、ぽんた。大事にするよ」


 キャンピングカーがゆっくりと浮上を開始すると、ドラゴニアの無数の竜たちが一斉に大空へ飛び立った。

 赤、青、金、緑——色とりどりの巨翼が、キャンピングカーを囲むように隊列を組み、雲海の上をどこまでも護衛するように並走する。


「すごい……! 空が虹色の翼で埋め尽くされていくわ!」


 ルナが天窓から手を振り、セリスが温かな眼差しで遠ざかる聖域を見つめる。


 やがて、夕陽が雲海を黄金色に染め上げる中、竜たちは名残惜しそうに咆哮を上げて反転し、ドラゴニアへと戻っていった。


『マスター。雲海エリアの突破を完了。前方に広大な大陸影を検知しました』


 ナビの声に応え、ユウがフロントガラスの向こうを見据える。


 夕空の水平線の彼方。雲海が途切れたその先には、見たこともないほど広大で神秘的な『新世界の大陸』が、雄大に広がっていた。


「さあ、みんな。新しい世界へ出発だ」


 キャンピングカーは夕陽の光を身に纏い、新たなる冒険の空へと静かに翼を広げて滑空していくのだった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。