第248話:反重力ドッグファイト!
「ナビ、推進力全開! スカイシップ強襲モードへ可変!」
『了解。反重力エンジン過給起動。ハイパー・ブースターを展開します』
キャンピングカーの両翼から眩い青白い魔力推進炎が噴射され、巨体が弾かれたように超高速で急加速した。
ドグゥゥゥゥン!
白いソニックブームの余波を残し、キャンピングカーは雲海を切り裂いて大空へ急上昇。
都市へ突進してくる超巨大なスカイホエールの鼻先を間一髪で掠め、空中での立体ドッグファイトを開始した。
「すごい加速……っ! ソフィア様の重力魔法とナビのブースターで、車とは思えない機動力です!」
セリスが助手席のシートベルトをしっかり握りしめて叫ぶ。
「ガハハハ! 陸の車が空でここまで動くとはな! ユウ殿、我らも援護するぞ!」
飛竜に跨がったドラグ率いる竜騎士隊が平行して滑空し、スカイホエールの周囲を固めて都市への進行ルートを力押しで旋回させていく。
ヴォオオオオオオオン……ッ!
苦しむスカイホエールが巨体を激しく翻し、体表から大量の赤黒い寄生虫を射出してきた。
無数の黒い影が、キャンピングカーに向かって弾丸のように飛来する。
「ポチ、ホタル、迎撃! 殺さずに叩き落とせ!」
ポチの背中から非殺傷のゴム弾ガトリングが爽快な連続音を立てて掃射され、ホタルの電磁ジャミングパルスが寄生虫の群れを次々と麻痺させて叩き落としていく。ルナも「ポチ、ホタル、ナイスキャッチ!」と声を上げる。
「ユウ様、準備が整いました! セリス様の浄化魔力と私の薬膳解毒成分を混ぜ合わせた『特製活性ミスト』です!」
ツムギが大鍋の薬膳解毒溶液をウォーター・キャノンの高圧タンクへ直結した。
「よし、一気に接近してスカイホエールに浴びせるぞ! みんな、しっかり掴まっていてくれ!」
「はいっ! 成功させましょう!」
「ルナも手伝うよ! ポチ、ホタル、牽制を緩めるな!」
オリハルコンフレームの輝く反重力翼を大きく傾け、蒼穹の爽快な風を切るキャンピングカーは、巨大なスカイホエールの背面へと急肉薄するのだった。僕たちの反撃がここから始まる。




