↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放聖女を拾ったので、最強キャンピングカーで旅に出ます ~過酷な逃亡生活? いえ、エアコン完備で快適スローライフです~  作者: 悠々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
295/347

第230話: 相棒への感謝と旅立ち

「すべての調整が完了しました。これで、私の役割も一段落です」


アニムスの球体ホログラムが、制御室のコンソールの前で静かに浮かんでいた。ウイルスに侵されていた時とは違い、その光はとても澄んでいる。


「皆さんには、本当に感謝しています。バグが取り除かれただけでなく、ナビが見せてくれた旅のデータによって、私のシステムに新たな指針が生まれました。これからは無駄なスリープを減らし、迷宮内の生態系の観察や、古い技術の整理をして、楽しんで稼働してみようと思います」


「それは良かった。アニムス、またいつか、面白い地上の話を持ってくるよ」


ユウが手を振ると、アニムスは嬉しそうに球体を揺らした。


「お待ちしております。……ナビ、あなたとの演算能力の競い合い、非常に有意義でした。またの機会を」


『ふん、私に勝とうなんて百万年早いですが、いつでも相手をしてあげますよ。……良い演算を、アニムス』


ナビが少し照れくさそうに顔を背けながら、それでも優しい電子音を響かせた。


「ええ。良い演算を」


アニムスの丁寧な見送りの言葉を背に受け、ユウはキャンピングカーを発進させた。

新調されたオリハルコンのドリルが、迷宮の退路を阻んでいた崩落した岩盤を、まるで豆腐でも削るかのように一瞬で粉砕し、突破していく。その圧倒的な掘削力に、車内からは歓声が上がった。


キャンピングカーは地上のドワーフの街、そしてさらにその先にある光溢れる地上へと向けて、力強く進んでいく。


その日の夜、無事に地下世界の安全なエリアまで戻り、自動運転モードに切り替えたキャンピングカーの車内。

温かいリビングのコタツに足を滑り込ませたユウは、ふぅと息を吐いてダッシュボードのナビを見つめた。


「ナビ、今回の冒険は本当に君のおかげだよ。アニムスを救ったのも、俺たちのキャンピングカーをここまでパワーアップできたのも、君の最高のサポートがあったからだ。ありがとう」


ユウはネットスーパーの画面から、あらかじめ購入しておいた小さなスプレー缶を取り出した。


「はい、これ。お疲れ様のプレゼント」


『これは……! ネットスーパーで限定販売されている、超高級プレミアム・ナノ機械コーティング剤ですか!?』


ホログラムのナビが、目をキラキラと輝かせてスプレー缶に飛びつくような仕草を見せた。


『わあ、嬉しいです! マスター、大好き! これで私のホログラムエフェクトのポリゴン精度と、キャンピングカーのメモリ最適化効率がさらに跳ね上がります!』


「よかった。これからもよろしくな、相棒」


『はい! どこまでも、マスターの旅路をお供します!』


ナビはコーティング剤を抱きしめるようにしながら、この上なく誇らしげに、そして嬉しそうに微笑んだ。

キャンピングカーはオリハルコンの静かな光をまといながら、暗闇の地下世界に心地よい駆動音を響かせて走り続けた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。