表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放聖女を拾ったので、最強キャンピングカーで旅に出ます ~過酷な逃亡生活? いえ、エアコン完備で快適スローライフです~  作者: 悠々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
197/232

第153話: いざ特鮮食材めぐりの狩りへ

『マスター。目標エリア「豊穣の森」の境界線に到達しました。環境魔素濃度グラフ、通常の森の約3倍です。ただし、有害な瘴気成分の検出はゼロ。極めて清浄な空間です』


 ナビの報告とともに、キャンピングカーの巨大なフロントガラスいっぱいに、見渡す限りの深い緑が広がった。

 窓を少し開けると、森の中からはただの土や木の香りだけでなく、なんだかお腹が空いてくるような、不思議な「甘くて香ばしい匂い」が風に乗って漂ってくる。


「ふんふん……! ユウ、なんだか甘いアメ玉みたいな匂いがするよ!」

「ホントだ……それと、どこかで極上のステーキを焼いてるような匂いまで……」


 ララが犬(狐)のように鼻をヒクつかせ、ルナがゴクリと喉を鳴らす。

 まさに噂通りの『食のダンジョン』だ。


「よし、キャンピングカーはステルス・プロテクトモードで森の入り口に待機。みんな、外に出て『食材』を探しに行くぞ!」

「「「おーっ!!」」」


 外に出た僕たちは、武器……ではなく、それぞれ「大きな網」や「麻袋」を手に、探索を開始した。(ツムギは「鮮度が落ちない魔法のクーラーボックス(マイホームの産物)」を抱えている)

 少し歩くと、すぐに最初の「獲物」と遭遇した。


「ンモォォォォォンッ!!」


 木立の中から現れたのは、通常の牛の3倍はあろうかという巨体を持つ、二足歩行の牛型の魔物……『ミノタウロス』だ。

 だが、その見た目は僕たちの知っている凶暴なそれとは少し違った。筋骨隆々なのは同じだが、毛並みが異常にツヤツヤしており、体から微かに美味しそうな霜降りのオーラ(?)を放っている。


『スキャン完了。名称:ビーフ・ミノタウロス。危険度は低いですが、通常の斬撃系魔法で切断すると、肉の旨味成分(魔力)が空気中に逃げてしまう特性があるようです』

「つまり、外傷を与えずに『気絶』させなきゃいけないってことか……」


 僕が腕組みをして悩んでいると、


「任せな! そういう『お宝(肉)を傷つけずに奪う』のは、盗賊アタシの得意分野だよ!」


 ルナが双剣の峰(背の部分)をパチンと鳴らして、木々を蹴って跳躍した。


「そぉれっ! 盗賊奥義・極上スタン(峰打ち)!!」


 ドゴォォォォンッ!!

 ルナの神速の峰打ちが、ビーフ・ミノタウロスの首の後ろ(延髄の急所)にクリーンヒットする。

 巨体の魔物は、白目を剥いて「ンモォォ……」と短く鳴いた後、ドスンと地面に崩れ落ち――光の粒子となって消滅し、後には信じられないほど見事なサシ(霜降り)が入った、巨大な『特上ブロック肉』がゴロンと残された。


「や、やったー! いきなり最高級の霜降り肉なんよー!」

「ウヒョー! 見ろよこの見事なサシ! 今夜はステーキだー!」


 ツムギとルナがハイタッチをして喜ぶ。

 世界の平和を守るためではなく、ただ今夜の胃袋を満たすためだけの狩り。

 僕たちは最高の笑顔で、豊穣の森の奥へと元気よく進んでいった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ