表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
追放聖女を拾ったので、最強キャンピングカーで旅に出ます ~過酷な逃亡生活? いえ、エアコン完備で快適スローライフです~  作者: 悠々


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

160/173

第125話: 式神と忍者部隊の襲撃

「たかが小娘一人……! いけ、式神ども!」


 裏陰陽師の男が呪符を切り裂くように指し示すと、鬼の顔をした獣型の式神が三匹、ルナに向かって飛びかかった。

 鋭い爪と牙が空を切る――が、ルナの姿はそこにない。


「遅いね!」


 ズパァンッ!!


 ルナはすでに式神の背後に回り込み、短剣で紙きれのように獣の首を刎ね飛ばしていた。切り裂かれた式神はボント音を立てて白い煙に戻り、ただの破れた札屑になっていく。


「な、なんだと!? あの素早さは異常だ!」

「ワンッ! ガウガウッ!」


 驚愕する陰陽師たちに追い打ちをかけるように、ポチが突進した。

 ただの犬ではない。キャンピングカーの防衛システムと連動した警備ドローンだ。ポチは口からネットランチャーを発射し、刀を持った一ツ目小鬼の動きを瞬時に封殺した。


「チィッ! まずはあのカラクリから破壊しろ! 森の忍びども、一斉攻撃を仕掛け……」


 陰陽師のリーダーが指示を飛ばそうとした瞬間。

 森の奥から、巨大な「何か」が飛び出してきた。


「ひたふー! みーっけ!」


 ドゴォォォォォッ!!


 キツネの姿から人間(獣人)の姿に戻ったララが、ものすごいスピードで跳躍し、森から現れた忍者の一人を顔面から地面に叩きつけていた。


「なっ……獣人!? なぜこんなヤマトの中心地に……!」

「ララ、森のなかに悪い人たちがいーっぱい隠れてたよ! だから全部、ドカーンってしてきちゃった!」


 無邪気に笑うララの背後。

 森の木陰には、目を回して気絶している数十人の忍者たちが転がっていた。

 ララの野生の勘と、凄まじい身体能力(第一部から培ってきた格闘センス)の前に、ヤマトのプロフェッショナルな暗殺者たちも赤子同然だったらしい。


「ば、馬鹿な……我らが誇る黒影衆が、たった一人の子供に……!」

「よそ見してる余裕があるのかい?」


 ルナの冷たい声が、リーダーの耳元で囁いた。


「ヒッ……!!」


 振り向く暇もなく、ルナの短剣の柄がリーダーの腹部にクリーンヒットする。

 彼は肺から空気を吐き出し、そのままゆっくりと地面に崩れ落ちた。

 わずか一分足らず。

 ルナとララ、そしてポチの連携により、村への「奇襲」は完全に失敗に終わったのである。


「ふぅん。口ほどにもない連中だね。これなら、わざわざユウを起こすまでもなかったよ」

「うんっ! ユウはおねんねのままでいーよ!」


 ルナとララが拳を突き合わせて勝利を噛み締めていた。

 ……だが、敵はまだ「奥の手」を見せていなかったのだ。


「……おのれ……我ら裏陰陽寮を舐めるなよ……!」


 気絶したかと思われたリーダーが、血を吐きながら最後の一枚の「黒い呪符」を空高く投げ上げた。


「集え……集え……! ヤマトの大地にこびりつく『瘴気』よ……! 我が身を捧げ、この村をすべて喰らい尽くす『大厄』となれェェェェッ!!」


 男の体が呪符に吸い込まれるように黒い霧に包まれ、やがてそれは、キャンピングカーよりも巨大な、おぞましい「何か」へと形を変えようとしていた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ