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虹とロン毛  作者: かいちょ
第4章 ロン毛と2人の神々、そして虹
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第81話 雲の向こう

約束の丘の上。


雨上がりの空には、大きな虹がかかった。


七色の光は静かに輝き、優しい風が草原を揺らしている。


しかし、そこに虹の姿はなかった。


ロン毛は辺りを見回す。


草原にも、大きな木の下にも、どこにもいない。


それでも、確かに声だけは届いていた。


虹「ロン毛。」


ロン毛は空を見上げた。


ロン毛「虹。」


虹「会いたかった。」


その一言に、


ロン毛の胸が熱くなる。


ロン毛「俺も、ずっと会いたかった。」


ロン毛「会いたくて仕方なかった。」


風が優しく吹いた。


七色の光が少しだけ揺れる。


虹「ごめんね、一人にしちゃって。」


ロン毛「謝るなよ、俺が勝手に会いたかっただけだ。」


ロン毛「だから、こうして声が聞けるだけで十分だ。」


虹「変わらないね。」


ロン毛「そっちこそ、泣いてるだろ?」


虹「えへへ。バレた?」


ロン毛は思わず笑った。


姿は見えない。それなのに、隣に座っているような気がした。」


しばらく、二人は笑ったり話したりした。


姿は見えない。


手を繋ぐこともできない、それでも、確かに心は隣にあった。


やがて、虹が静かに呟く。


虹「ロン毛。」


虹「私ね。怖かった。」


虹「もう会えないんじゃないかって。」


虹「忘れられちゃうんじゃないかって。」


ロン毛は優しく答える。


ロン毛「忘れるわけないだろ。」


風が吹く。草原の花たちが揺れる。


空の向こうから、小さな笑い声が聞こえた。


虹「ありがとう。本当にありがとう。」


ロン毛「お礼を言うのは俺の方だ。」


「生きててくれてありがとう。」


「また声を聞かせてくれてありがとう。」


夕陽が少しずつ傾いていく。


七色の光は、


まるで二人を包むように優しく輝いていた。


姿は見えない。


触れることもできない。


それでも、二人の間にあった長い孤独は、少しずつ溶けていった。


そして、雲の向こうで、虹は涙を流しながら微笑んでいた。

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