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虹とロン毛  作者: かいちょ
第4章 ロン毛と2人の神々、そして虹
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第79話 約束の丘

七色の光の道を駆け抜けた先。


そこには、どこまでも続く草原が広がっていた。


柔らかな風。


遠くに見える一本の大きな木。


そして、夕日に照らされた小さな丘。


ロン毛は息を切らしながら立ち止まった。


ロン毛「ここだ……。」


約束の丘。


かつて虹と一緒に笑った場所。


初めて「また会おう」と約束した場所。


草原には誰もいない。


聞こえるのは風の音だけ。


ロン毛は辺りを見回した。


ロン毛「虹……?」


返事はない。


夕焼け色の空の下、


ただ静かな時間だけが流れていた。


ロン毛「間に合わなかったのか……?」


不安が胸を締め付ける。


その時だった。


優しい風が吹いた。


草花が揺れる。


赤い花も。


白い花も。


青い花も。


まるで誰かを迎えるように、


一斉に空を見上げた。


ロン毛もつられて顔を上げる。


いつの間にか、


空は灰色の雲に覆われていた。


ぽつり。


頬に冷たい雫が落ちる。


雨だった。


やがて静かな雨が草原を包み込む。


ロン毛「雨か……。」


しかし不思議と嫌な気持ちはしなかった。


風は優しく、


雨はどこか暖かかった。


ロン毛は大きな木の下に腰を下ろす。


そして空を見上げた。


ロン毛「俺、来たよ、約束したから。」


ロン毛「だから……もう一度だけ会いたい。」


雨音だけが答える。


その時、


風が強く吹いた。


草原が揺れる。


花たちが嬉しそうに踊る。


そして、


どこからか、


懐かしい声が聞こえた気がした。


ロン毛は顔を上げる。


しかし誰もいない。


ロン毛「……虹?」


再び雨粒が落ちる。


空の雲の隙間から、


ほんのわずかに七色の光が差し込んでいた。


ロン毛は立ち上がる。


涙と雨で濡れた顔のまま、


空へ向かって微笑んだ。


ロン毛「そこにいるんだろ?」


静かな雨は、


まだ止みそうになかった。

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