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虹とロン毛  作者: かいちょ
第1章 自然との日常
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第31話 あけおめ 雪だるまとロン毛

年が明けた。

窓の外は白く、静かな元日の朝。

ロン毛はこたつから顔を出して伸びをした。


ロン毛「今年も始まったな。」


すると、布団の中から勢いよく飛び出してきたものがあった。


キズナ「朝だぞ!! 正月だぞ!! ごはん!!」


ロン毛「朝から元気だな。」


キズナ「元気じゃなきゃ一年始まらないぞー!」


パワフルな猫、キズナ。


毎日全力で生きている。


テーブルには小さなおせち。


そして、壁に立て掛けられたギターが静かに口を開いた。


ギター「今年も弾いてくれ。」


ロン毛「もちろん。」


ギター「去年より少し上手くなれ。」


ロン毛「厳しいな。」


ギター「音は嘘をつかない。」


キズナ「難しいことはいいから食べよう!」


ロン毛「そうだな。」


キズナ「栗きんとんー! 伊達巻ー! わーい!」


ロン毛「お前は猫缶な。」


キズナ「にゃー!」


賑やかな朝だった。


昼になると、ロン毛はコートを羽織った。


ロン毛「散歩してくる。」


キズナ「行ってらっしゃーい!」


ギター「風邪をひくな。」


ロン毛「わかってる。」


公園に着くと、子供たちが作った雪だるまがどっしりと構えていた。


頭には赤いバケツ。


丸々とした体。


まるで土俵入り前の力士のようだった。


雪だるま「おぉ! ロン毛!」


ロン毛「まだいたか。」


雪だるま「当然でごわす!」


ロン毛「元気そうだな。」


雪だるま「元気だけが取り柄でごわす!」


ロン毛「寒くないか?」


雪だるま「雪だるまは寒くてなんぼでごわす!」


ロン毛は笑った。


ロン毛「さすがお相撲さん。」


雪だるま「ハッハッハ! 去年もよく頑張ったでごわすな!」


ロン毛「そうか?」


雪だるま「友達と笑い、猫を愛で、バイトを頑張る!」


ロン毛「まあ、ぼちぼち。」


雪だるま「それで十分でごわす!」


すると。


ちらちら。

空から雪が降り始めた。


雪「こんにちは。」


ロン毛「初雪か。」


雪「待っていてくれましたか?」


ロン毛「もちろん。」


雪「嬉しいです。」


雪は優しい声で舞い降りる。


雪「今年も静かに降らせていただきます。」


雪だるま「おぉ! 仲間たちでごわす!」


雪「雪だるまさん、元気そうですね。」


雪だるま「絶好調でごわす!」


ロン毛「賑やかになってきたな。」


すると、一陣の風が吹く。


雪「寒いですね。」


ロン毛「でも嫌いじゃない。」


雪「どうしてです?」


ロン毛「静かだから。」


雪「ありがとうございます。」


雪だるま「冬も悪くないでごわす!」


夕方。

家に帰ると、


キズナ「おかえりーーー!!」


ロン毛「ただいま。」


キズナ「待ってたぞー!」


ギター「遅かったな。」


ロン毛「公園で話してた。」


ギター「そうか。」


キズナ「遊ぼう! 遊ぼう!」


ギター「まずは一曲だ。」


ロン毛「了解。」


ロン毛がギターを抱える。


ジャラン。


ギター「悪くない。」


キズナ「いいぞー! アンコール!」


ロン毛「一曲だけだ。」


窓の外では雪が静かに降っている。

公園では雪だるまが胸を張って空を見上げていた。

雪は優しく町を包んでいた。


ロン毛「今年もよろしくな。」


キズナ「任せろー!」


ギター「期待している。」


雪「また会いましょう。」


雪だるま「ごっつぁんです!」


そして、ロン毛の新しい一年は、自然たちと共にゆっくりと始まっていくのであった。

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