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虹とロン毛  作者: かいちょ
第1章 自然との日常
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第18話 西竹区 下海 おまかせ握り (某・〇独のグルメ風)

ロン毛は、西竹区・下海の商店街を歩いていた。


夕方も過ぎ、空は暗くなり始めている。


今日は一日中歩き回っていた。


気づけば、腹が減っている。


ロン毛 「何を食うか…それが問題だ。」



そんな時、ふと思い出した。

(そういえば釜内、寿司屋でバイト始めたって言ってたな。)


(店の名前は…)


祭世利庵(さいぜりあん)


商店街の隅っこにある店を見つける。


ロン毛 「ここか。」


ガラガラ…


店主 「いらっしゃいませ。」

釜内 「いらっしゃいませ!」

ロン毛 「ちゃんと働いてるな。」

釜内 「そりゃそうだろ。」

ロン毛 「頑張れよ。」



(そうか、ちゃんと働いてるんだな。)

(なんだか親みたいな気分になる。)



カウンター席に腰掛ける。


店主 「何にします?」


ロン毛 「おまかせ握りで。」


店主 「ありがとうございます。」


(よし。)

(今日は人に任せてみるのも悪くない。)


まず出てきたのはマグロ。


ロン毛 「いただきます。」


ぱくっ。

(おっ。)

(赤身の旨味がしっかりしている。)

(変に脂っこくない。)

(これはいい。)


続いてイカ。


(柔らかい。)

(噛むと甘い。)

(仕事が丁寧だな。)


向こうでは釜内が皿洗いをしている。


釜内 「ありがとうございました!」


元気な声が店内に響く。


(頑張ってるな。)

(学生の頃の俺よりよっぽどしっかりしてる。)


次はアジ。


生姜がほんの少し添えられている。

(おお。)

(こういう一手間が嬉しい。)


サーモン。

ホタテ。

エビ。


(全部が美味すぎてしまう。)


そして最後に穴子。


ロン毛 「これは…」


(ふわふわだ。)

(口の中でほどける。)

(甘いタレも控えめ。)

(最後にこれを持ってくるとは。)

(なかなかやる。)


食べ終えた頃、ちょうど釜内が休憩に入った。

釜内 「うまいっしょ?」

ロン毛 「うまかった。」

釜内 「よかったよかった!」

ロン毛 「皿洗いも接客も大変そうだな。」

釜内 「もう慣れたぜ。」

ロン毛 「そういうのも悪くないだろ。」


会計を済ませる。


釜内 「ありがとうございました!」

ロン毛 「また来る。」


夜の潮風が吹く。


夜の潮風 「寿司って美味いよな」


ロン毛「マジそれな」



腹は満たされた。


それ以上に、知り合いが頑張っている姿を見ると、少し嬉しくなる。


腹が減る。それは、生きている証拠だ。

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