表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

9/42

9

 苛立ちを抑えるために深呼吸を繰り返していると、スライムの『あお』が腹にポヨンと飛び乗ってきた。

 コイツは俺が間違って1ポイントで召喚してしまったスライムだ。

 青色だから『あお』。安直と笑いたければ笑えばいい。

 俺は自他共に認めるほどネームセンスがないからな!(涙目)

 ああ、このポヨポヨの弾力が癒される……。

 あおのお陰で幾分か苛立ちが収まった俺は、村について詳しく聞くことに。


「コア、村の名前は? どの方角にあるんだ?」

「ゼイル村ハ、森ヲ出テスグノ道ヲ北西二向カッタ先二アリマス」

「ゼイル村か。道に沿って行けば着くなら、迷う心配はないな。因みに危険はないのか?」

「街道二魔物ガ出ルコトハ滅多二アリマセンガ、『ゴブリン』や『角兎』ガ出ル可能性ハ0デハアリマセン」

「やっぱダンジョンの外にもいるんだ……。ていうか、魔物とモンスターの違いって、何だ?」

「モンスターハ、ダンジョン内ノ魔物ノ総称デス。呼ビ方ガ異ナルダケデ、ドチラモ同ジ魔物デス」


 ふ〜ん、どっちも魔物でいいじゃんて思うのは俺だけか?

 ……あ、そうだ。


「コア、この国っていうか、村にはやったらダメなルールとか風習ってあるのか?」


 前に海外旅行好きの友人が言っていたが、ある国では頭の上に神が宿ると考えられていて、人の頭を触るのはタブーなんだとか。

 法律で決まっているわけじゃないけど、知らないから許されるとかじゃなく、行く側が調べて気を付けるのが当然だと友人は言った。

 俺もそう思う。郷に入っては郷に従え、だよな。


「特ニハアリマセン」


 ――なかった。


「気を取り直して、早速薬草とナイフをDPで出しますか」


 薬草は換金用に、ナイフは防御用に。

 魔物がいる世界で丸腰での移動なんて有り得ないからな。

 薬草数種類と、ナイフをアイテムボックスに仕舞う。

 他にも水のペットボトルとおしぼりとおにぎりを数種類、疲れた時用の甘味としてどら焼きもアイテムボックスへ。


「コアはコア部屋(ここ)から出られないんだよな」

「出ラレマセンネ」


 ……ただの黒いボールのコアに、呆れ顔という表情が見えた気がした。

 分かってたけど、ちょっと一人で外に出るのが不安になって言ってみただけなのに。

 フイと視線を逸らした先に、あおがいた。


「そうだ! あおも一緒に行こう」


 最弱のスライムだけど、俺の癒し、精神安定剤として連れていくことが決定した。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ