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翌朝、というか昼近くまで寝てしまった。
このスウィートヴィラには他に三人いるが、それでもいちばん早く起きたのは俺だった。
二階層にいた二週間は拠点など作る場所もなく、飲食に困ることはなかったが、罠のない場所を選び通路の壁に寄りかかるようにして眠る日々を繰り返していたわけで。
「こんなに気持ちよく眠れたのは久しぶりだな……」
う〜ん、と大きく伸びをして、ベッドから出る。
二人並んでも邪魔にならない広さの洗面所で顔を洗い、リビングに行くと他の三人も起きてきた。
全員スッキリした顔をしている気がする。
「顔洗ったら、飯食いに行こうぜ」
「おう」
飯と聞いて我先にと洗面所に向かう現金なヤツらに思わず苦笑した。
金とカードキーだけを持って、バーベキューゾーンに向かう足取りは軽い。
それにしても、このカードキーというものもそうだが、このダンジョンは何というか、他のダンジョンと同じに考えてはいけない気がする。
そんな風に考えながら歩いていると、ふと気になるものが目に入った。
「なあ、昨日は気付かなかったが、この四角いものは何だ?」
俺の言葉に皆がその大きくて薄い四角いものに視線を向ける。
「それ、確か涼み処にもあったよな?」
「受付の後ろにもあったぞ」
どうやらそれは、あちらこちらに設置されているようだ。
とりあえず、受付に行って聞いてみるか。
バーベキューゾーンの前を通ると、すでに小型のコンロが二つついたテーブルを囲んで、ビールを片手に肉や野菜を美味そうに食べている奴らがいた。
「先に確認だけしたら、俺らもビールとバーベキューにするか」
皆が一斉に頷いた。
早足で受付に向かい、早速カウンターの中の女性に尋ねてみる。
「そちらはスクリーンというもので、リアルタイムでメタル部屋の様子を視聴することが出来ます」
「スクリーン?」
「リアルタイム?」
「メタル部屋って、何だ?」
聞いたことがないワードが出てきて皆で首を傾げる。
「メタル部屋とは、この階層奥にあるメタルスライム、はぐれメタル、メタルキングが出現する部屋を指しております」
「「「「はぁぁぁぁあああ!?」」」」
全員の声が重なる。メタル系といえばかなりの希少種で、なかなか遭遇しないし、遭遇しても逃げられてしまうことが多い。
その代わり、討伐出来た時はかなりの経験値を得られることで有名だ。
そんなメタル系が出現する部屋、だと?
「討伐を希望される方はこちらで申請し、番号札をお受け取りください。スクリーン下に番号が表示されましたら、奥に見えます青い扉を潜り討伐可能です。一度に現れるメタル系は七匹ですが、組み合わせは都度変わります。メタル系は皆様ご存知の通り、とても逃げ足の早いモンスターです。絶対に討伐出来るという保証はございません。その場からメタル系がいなくなりましたら、討伐終了となりますので、速やかに入ってきた扉よりご退出願います」




