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 琥珀は俺の横を抜けてそのままスタスタとソファーに向かうと、ドサッと仰向けで寝転んで目を瞑った。

 コイツはソファーがあったら寝転ぶものと思ってんのか?

 俺も怠惰な自覚があるけど、コイツはそれ以上とみた。

 いつまでもそこに突っ立っていても仕方がないので、小さく息を吐いてダイニングに戻る。


「もう終わったのかぃ?」


 婆さんが俺を見て『おや?』という顔をした。

 俺だけ戻ってきたからだろう。


「琥珀はソファーに寝っ転がって動かないから置いてきた」


 俺の言葉に婆さんと黒曜がヤレヤレといった風に同時に溜息をついた。

 今なら婆さんと黒曜の召喚は当たりだったと、胸を張って言える。


「今後、人型モンスターの召喚は控えた方が良さそうじゃのぅ」

「うん、俺もそう思う」


 もしまた人型モンスターを召喚するとして、まともな奴が召喚される気がしねぇ。


「まあ、全力で黒曜の相手をするように言ってあるから、そこだけは大丈夫じゃないかな?」


 手を抜いたりサボったりするようなら、最初に言った通り、ゴブリンかコボルトの集落に住処を移してもらうだけだ。その後は知らん。


「気を取り直して、今度は家事全般を任せるNPCの召喚だ」


 NPCは言われたことを忠実に守って動くAIロボットのようなものだからか、タブレットには『戦闘』『サポート』『家政婦』『商人』など複数の項目によって分類され、性格ではなく得意技や特技が並んでいる。

 迷わず家政婦!をタップした。

 

「洗濯と掃除は当然として、やっぱ料理は美味くないとな。出来れば菓子も作れたらなお可ってやつだけど」


 俺が希望を言うと、婆さんも遠慮なく希望を口にした。


「せっかくだから、この家の周りに畑を作って美味しい野菜を育てたいのぅ」


 この森全体を少し前にダンジョンエリアに拡大したから、木を抜いて畑にすることくらいわけなく出来るのだが、その畑の管理も任せられるNPCか……。


「いくらNPCとはいえ、家事全般と畑の管理の両方を任せるのは酷だしな。家事担当と畑担当の二人を召喚して、コア部屋の隣にNPC用の小屋でも建てるとするか」

「ドーシルもそっちに住むのかい?」

「いや、ドーシルは婆さん専用の世話係だからな。今まで通りでいんじゃね? 家事担当のNPCには毎日隣の小屋から通ってもらえばいいだろ」


 とりあえず料理特化で家事能力も高めのNPCと、緑の手とかいう植物を育てるスキルを持ったNPCを召喚することにした。

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