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まあ、今更か。
俺は一旦ロフトに戻って、タブレットを持ってくる。
「黒曜の剣術相手になりそうな種族を召喚しようと思うんだが、どんな種族にしたらいいと思う?」
そう言ってタブレットをテーブルの上に置いた。
こうやって皆で決めれば、どんなに変な奴が召喚されても俺だけのせいにはならないだろうというずる賢……いや、処世術(?)である。
婆さんと黒曜が熱心にタブレットで人型モンスターのリストを見ているのだが、ドーシルはずっと笑顔で座っているだけだ。
この三人は召喚されたモンスターな訳だが、こうして見ると同じ人型でも全く違う。
やはり感情のないNPCはどこまでいってもNPCということか。
人型ということで違和感が拭えないが、便利なAIロボットみたいなものだと思えばいいのかな?
あ、そうだ。人数が増えることだし、お手伝いさん的なNPCもついでに召喚しとくか。ドーシルは婆さん専属のNPCだしな。
「婆さんはどの種族がいいと思う?」
どこから出してきたのか、あの大きな魔法の杖で頭をゴンッと殴られた。
「痛ぇ!」
「マグナと呼ばんか」
「え〜、いいじゃん。何かもう俺の中で『婆さん』が定着しちゃってるんだよなぁ」
婆さんが呆れたような顔をして溜息をついた。
諦めてくれたっぽい?
「剣を交えるなら鬼神族かのう。だが、鬼神族には剣を好む者と体術を好む者がおる。どちらのタイプが召喚されるのか……」
う〜ん。剣を好む鬼神族ならいいけど、もし体術を好む鬼神族が召喚されたらって考えると、難しいな。
「黒曜はどの種族がいいと思う?」
「剣の使い手となると天使族と言いたい所だが、悪魔族の俺とは相性が悪い。本気の戦闘になってしまう可能性があるからな」
本気の戦闘って何だよ! 恐ろしいわ!
「うん、天使族は却下で」
こうやって考えると、種族で召喚て結構リスクがあるよなぁ。
もうちょっと細かい指定が出来ると便利なのに。
そう思った時、ある違和感が頭を過ぎった。
……あれ?
「ちょっとタブレット貸して!」
黒曜が持っていたタブレットを受け取り、モンスター一覧をザッと見る。
「……やっぱり」
婆さんの種族『賢者』がない。
多分だが、婆さんの本来の種族は『人族』であり、『賢者』は更に細かく分類したものなのだろう。
「コア」
俺が呼ぶとコアがフヨフヨと飛んでやってくる。
「オ呼ビデショウカ?」
「うん。ちょっと聞きたいんだけどさ、このタブレットの召喚だと種族しか選べないんだけど、もう少し細かい指定って出来ないの?」
「可能デス」
「出来るんかい!」
思わず全力でツッコミを入れてしまった。
前にも言ったけど、そういうのはもっと早く言うんだよ!




