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「それは良かった。あ! 間違えてスライムタップしちゃった。ねえ、キャンセルしたい時ってどうしたらいい?」
「一度確定サレタモノハキャンセルハ出来マセンノデ、オ気ヲツケクダサイ」
「いやいやいや、聞いてないんだけど!」
「今言イマシタ」
「そういうのはもっと早く言うんだよっ!!」
ヤバい、このコアめっちゃ殴りたい。
けどヘタに殴って何かあったら俺が困るからな。
間違えて召喚してしまったスライムに目を向けると、俺の足下でプルプル震える姿に哀愁が漂う。
殺生与奪は俺が握っていると言っても過言ではないが、コイツ、何が出来るんだ?
……ポイント1しか消費してないし、見た目通りめっちゃ弱いんだろうな。
まあ、コアよりは可愛いと言えるし、ペット枠でいいだろう。
本日何度目かの溜息をつくと、仕方なく視線をスライムからタブレットに移す。
ダンジョンのカスタマイズと一口に言っても、そうそう簡単に出来るものではなさそうだ。
階層を一つ増やす毎に1000ポイント、部屋を一つ増やす毎に100〜500ポイント、更に基本洞窟の階層を砂漠や草原や雪山などに変更する場合に500〜1000ポイント必要になる。
それだけでなく、モンスターの召喚に1〜1000ポイント。
どう考えてもポイントが足りなすぎる。
「……あのさ、途中でポイント足りなくなった場合って、どうすればいいかな?」
「ポイントガナケレバ、マスターガオ持チノスキルヲ駆使シテ戦ウホカアリマセン」
「その言い方、マリーアントワネットの『パンがなければお菓子を食べればいいじゃない』みたいだな。まあ、アレは本人が言った言葉じゃないらしいけどさ。……って、そんなこたぁ、どうでもいいんだよ! 俺、スキル持ってんの?」
何ソレ、テンションめっちゃ上がるわ! これぞ異世界!
「ステータスオープント唱エテミテクダサイ。ソレデマスターのステータスガ確認出来ルハズデス」
「ステータスオープン!」
早速唱えてみると、ヴンという音を立てて空中にアニメなんかでよく見るような青白い透明なボードが浮かぶ。
「おおおおお! 本当にスキルボードが出てきたぁ!」
名前:アンドリュー
種族:人間
年齢:24
体 力:100
魔 力:100
筋 力:20
速 度:20
知 能:50
運 :10
スキル:鑑定▶
アイテムボックス▶
寄生生物▶
「名前、アンドリューになってるし……」
黒髪黒目の日本人にアンドリューってさ、完全に名前負けしてるだろ。
ハァ、と大きく息を吐いてゆっくり視線を下に下ろしていく。
「この数字って、平均値どれくらいなのかなぁ? これだけ見ても、高いのか低いのか分からん」
比較するものがないのだから仕方がないとはいえ、自分の強さがこの世界にとってどのくらいのものなのかは気になるところだ。
まあ、その辺のことはおいおい調べるとして、だ。それよりも今はこっち!
「さ〜てと、俺のスキルは……。おお、勇者召喚アルアルの鑑定とアイテムボックスじゃア〜リマセンカ! それと……え? 寄生生物?」
寄生生物って、あの寄生生物だよな? そんなスキル、初めて聞いたんだが?




