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スクリーンにアップで映し出されているのは、四人組の冒険者達。
「コア、そんなアップにしなくていいから」
先ほどまでのハイテンションが嘘のように、スンとした顔になる俺。
いや、だってさ、むさいオッサンのアップを誰が見たいと思うんだ?
無駄に鮮明な画像は毛穴までしっかり見えてるし……。
やっぱりコア、俺のこと嫌ってるだろ。
これは絶対に俺に対する嫌がらせだ。
ぐぬぬ、とコアを睨んでいると、いつの間にかオッサン冒険者達はゴブリン二体を倒し、証明部位であるゴブリンの右耳を剥ぎ取ると、穴を掘って遺体を処理していた。
さすがベテラン(?)冒険者、手際がいいな、などと思っていたら。
『この森は相変わらず旨味がないっていうか……』
『まあな、ノアちゃんにお願いじゃなきゃこんなショボイ依頼なんて受けねぇよ』
『お前、まだあの受付嬢に懸想してんのかよ。望み薄なんだからやめとけやめとけ』
『うるせぇ、ほっとけ!』
『おいおい、そこまでにしとけ。もう少し見回って見つからないようなら、今日はもう帰るか』
冒険者の口から『帰る』というキーワードが出たことに、俺は慌ててスクリーンに顔を寄せて叫ぶ。
「まだだ、帰るな! ダンジョンの入口はもう少し先だぞ! 来い来い来い来い、来〜い来い来い!」
そんな俺の必死の祈りが天に通じたのか、冒険者達が見回りのため、洞窟の方に向かって歩き始めた。
「よっしゃあ!」
スクリーンに向かってガッツポーズする俺だったが……。
洞窟まで直線距離にしてあと五十メートルほどの所で、
『よし、もういいだろう。ここらで戻るか』
『おう、街に戻ったらうまい飯でも食おうぜ』
そう言って踵を返す冒険者達。
「いやいやいやいや、あと少し先にダンジョンの洞窟があるんだって! ここまで期待させておいて、それはないだろう!?」
このまま帰してしまったら、俺が往復五〜六時間(+アルファ)掛けて、歩いて街まで行かなきゃいけなくなるだろうが! 出来ればもう歩きたくないんだよ!
「チッ」
三階層のカスタマイズ用に温存しておきたかったが、背に腹はかえられない。
このまま冒険者を帰らせないようDP10ポイントを使って、洞窟と冒険者達の間の位置にゴブリン一体を召喚した。
たった10ポイントと思うかもしれないが、10ポイントを笑うものは10ポイントに泣くんだからな!
キョロキョロと辺りを見回すゴブリン。
移動しようとした際に茂みに触れた音が、ガサガサと小さく響いた。
『ん? 今何か音がしなかったか?』
『ああ、向こうからしたよな?』
『行ってみるか』




