異世界生活始まりの「夜の香り」
「シーツ変えるからちょっと待っててね」
そう言って家主は幼女の部屋に一人入った。
「ーーー」
うとうとしながら私は、隣の家主さんの部屋で待っていた。
(すっごく眠くなってきた...)
晩御飯はおかゆだった。暖かいお粥を食べたからか夜遅いせいかとても眠い。でもここは家主さんの部屋だし、と今にもベットに寝そべりそうだが我慢した。
「ふわあぁぁぁ」
大きなあくびを先ほどから何回も繰り返し、もう30秒あれば眠れる気がする。
...ぼふっ
我慢できず家主のベットに顔を埋める、そのまま足を上げてベットによじ登った。私の所と同じハーブの爽やかな香りがする、でもどこか家主さんの匂いも混じってる。
「ん...」
ゆっくりゆっくり香りに包まれて、意識が柔らかな枕に落ちていった。
「おーい、出来たよー」
ガチャリとドアが開いたがもう時は遅く、幼女は
すやすやと眠っていた。
「あれ、寝ちゃったかな」
つんつんと柔らかな幼女の頬をつつく。少し嫌がり寝返りを打つ姿すら愛らしかったのか家主は微笑んだ。
「ははっ、かわいいな」
僕は布団を幼女にそっとかけて、ベットに腰かけた。幼女はベットのちょうど半分を占領していたが僕が寝る隙間は十分にある。
「けど、どうするべきか...うーん」
別に自分の部屋なのだから遠慮することはない。いいや、いくら幼女でも女の子の隣で寝るのはダメなんじゃないか、と二つの気持ちが葛藤する。
僕はかなり悩んだ。悩んだ末椅子で寝る事にした。
「じゃあ、おやすみ。マイヴィーナス」
「...はい」
寝言か偶然か眠っている幼女の返事も聞けた。僕は毛布を自分の膝にかけて、目を閉じた。





