異世界生活始まりの「泣かないで」
「ごめんなさっ、い...ひっく」
あった事もやった事も全て最後まで話した幼女だった、そんな幼女を家主は怒らず抱きしめて頭を撫でていた。
「大丈夫、泣かないで」
家主が落ちつかせようとするが幼女は更に泣いてしまっている、こんな取り乱した幼女を家主は初めて見たようで少し困惑していた。
「ごめんなさい、ごめ...う」
「こら、ストップ」
ごめんなさいと繰り返す幼女の頬を家主は摘んだ、幼女は泣きじゃくったぐしゃぐしゃの顔で家主を見つめる。
「どうしてそんなに謝るんだい?何かすっごく悪い事でもしたのかい?」
家主は、摘んで赤くなった頬を優しく撫でる。幼女は息を整えながら答えた。
「す、すっごく悪い事はしてない、けどっ、でもっ火つけちゃっ...うぅぅ」
「あー泣かないで、よしよし」
思い出して泣きだす幼女を再び撫でた。
「でも君がオークを守りたくてああしたなら、僕はそれを悪い事だとは思わないよ」
「ど、どうしてですか?...ひっく」
幼女は、被害がなかったとしても一か八かだったとしても、もっといい選択があったような気がして仕方なかった。
「草は燃えたけど5分ぐらいほんの少しの間、怪我人もいない。オークが怪我をしたのは君のせいじゃないし、あのオークは自分の家族を守ろうとしたんだ」
「でもっ!」
それでも自分のやった事はとてもとても大きくて取り返しのつかない事なんじゃないかと、幼女の不安は止まらなかった。
「ボヤ騒ぎぐらい皆自分に被害がなければ気にしないよ、罪に問われるような事じゃないし。それにすぐに消えたからたぶん誰も見てないんじゃないかな?」
家主は、ははっ!と陽気に笑った。
「っ、でもっでも!」
「ん?」
「.........」
幼女は言いたい事が思い浮かばず黙り込でしまい、顔を逸らした。
小さな子が悪いと思ってる事を親に言いにくいのは、怒られる。とか、嫌われちゃう。とか考えちゃうからなんでしょうかね。





