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異世界で記憶のない毒舌幼女とポンコツ魔術師。  作者: くるすみ。
追憶の書。
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異世界生活基本の「オークのかぞく」


「おっ、おおーっ」

「高すぎますか?大丈夫ですか?」


私は今、オークさんに肩車をしてもらっています。洞窟の中は外から見ると暗くて何も見えないけど、実は中にドアがあってその奥がオークさんの家になっていました。


そしてドアの奥はとても広く、壁には花の飾りや観葉植物、床はゴツゴツしてるけどカーペットを敷いてあるからそれほど気にならないし、生活用品やお洒落な家具、明かりはランプを何個か置いてそれで補っているようです。


「こんなに喜んでもらえるなんて思いもしませんでした、人は皆オークを怖がるので」


私を案内してくれたオークさんはどうやらこの家の主らしい、そして椅子に座り編み物をしているのはオークのお母さん、そして揺りかごに入っているのは赤ちゃん。


「あっ!動いてるっ」

「あぁ、もう起きますかね」


私が指差したのは眠っていたオークの赤ちゃん、熟睡していたがピクピクと手が動いている。私は慌てて肩車から降ろしてもらい、赤ちゃんのそばに寄った。


体は緑色だけど、皮膚が柔らかく人間の赤ちゃんと変わらない手触りのような気がする。人間の赤ちゃん触ったことないけど...。


「かわいいです」


「あうー」

「ふふ、ありがとうございます。生まれた時から可愛くってこれから成長していくのを想像すると、少し寂しくなってしまうんです」


隣で編み物をしていたお母さんが優しく微笑む。いわゆる母の顔というか、そんな雰囲気で少し安心する。


「なるほど...」


「まだまだ先の話ですよ」

「そうね、あなた」


オークのお母さんとお父さんは笑いあってる、それを微笑ましく思ってると私が入ってきた扉がドンドンと強めに叩かれた。


「あれ、お客さんですか?」

「まさかこんな時間に?」


「ちょっと、見てくるよ。君は赤ちゃんを見ててくれ」


お父さんがお母さんに指示をして、お父さんだけが扉に向かっていった。そういえば今何時だろう、家主さん心配してるかな。もう日暮れちゃってるかな、そろそろ帰らなきゃ。


いつまでもここに居させて貰うわけにもいかない。

オークのお父さんが帰ってきたら私も帰ろう。



そう思いながら、目をぱちぱちとさせてる赤ちゃんと戯れるが、少ししてからお父さんが慌てた様子でこちらに走ってきた。

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